北朝鮮政権は自国の憲法から共産党という言葉を削除した。
しかし社会主義の(?)は否定しなかった。
伝えられた情報によると憲法改正の際、全ての共産主義の引用
を削除したほか、金正日政権を強く強調している。
これは何のために行われたのだろうか。
これに関しロシア科学アカデミー東洋学研究所・韓国モンゴル課
課長は次の様に語っている。
「改正された憲法の条文を分析して言えることは、改正憲法は北
朝鮮のリーダーである金正日総書記の地位と、金正日政権の強
化に方向付けられているということだ。
改正前の憲法では北朝鮮の国の元首は、最高人民会議議長であ
ると考えられていた。
もちろん現実として国の元首であったのは、現行の憲法で国の最
高指導者と位置付けられている金正日総書記だ。
憲法の条文からは共産主義に言及するもの全てが削除され、先軍
という言葉に代えられた。
この先軍とう言葉は北朝鮮社会が(?)している、軍が優先されるとい
う先軍政治、先軍思想を意味している。
北朝鮮はアメリカがトップに君臨する、資本主義が存在する現在の
状況の中で、階級の無い社会を建設することは不可能であると考え
ている。
現在条文ではチュチェという主体思想を意味する言葉と、先軍思想が
共に明記されている。
法改正が行われたのは11年ぶりのことだ。
それより前の1992年には主体思想という言葉が、全ての公式文書の
なかでマルクスレーニン主義という表現に代えられた。
先軍思想は現在、北朝鮮を支配している思想だ。
これは金正日総書記がトップに就任した後、指導してきた方針だ。
改正憲法には金正日総書記が務める、国防委員長の権限に付いて明
記されている。
ここでは重要な条文の(???)や破棄、また個人の権利で緊急議会を宣布
することが出来ることなども追加され権限が拡大した。
これは言い方を代えれば改正された憲法に従えば、金正日総書記が務
める国防委員長は、国全体を統治しており総書記の指導下にある国防
委員会は、国家の基本的な政治方針を決定しているに過ぎ無いという
ことだ」
ロシア科学アカデミー・東洋学研究所・韓国モンゴル課課長はこのような
見解を示している。
※冒頭の「北朝鮮政権」の政権は「せんけん」と聴こえ
てしまう
※(???)は不明瞭な発音で聴き取れない
※は聴き取れず
10月1日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル