日本の新内閣の組閣が2日に発表された。新内閣が行う外交路線には如何なる変更があるのだろうか。
新内閣の顔ぶれを見ると、構成員全体が非常に若返ったのが分かる。また重要なポストにはまったく新しいメンバーが就いた。
新外相に就任したのは47歳の玄葉光一郎氏だ。ここ最近、日本は領土問題で近隣諸国との関係を急激に悪化させてしまったことから、新外相は就任早々から関係改善の重い任務を背負うことになるのは必至だ。玄葉氏は国家戦略担当、宇宙開発担当大臣を務めたものの、外交分野では経験がない。
ロシア科学アカデミー極東研究所・日本調査センターのキスタノフ氏はこの点を指摘して、次のように語っている。
「玄葉氏自体に付いてはあまり知られていない。国際政治で彼はまだ、いわゆるだめになってはいないのだ。しかしながら野田首相の先に行った声明から、ある程度の推測を行うことはできる。というのも国際舞台で日本は一体どのような外交政策をとるかは、野田首相の決定に掛かっているからだ。
新首相は領土問題で日本の国益を強く主張していく構えだ。これは先ず中国、韓国との問題においてそうであり、首相に就任する前の段階ですでに口にしていたが、就任後も同じことを繰り返している。
南クリル問題では今のところ声明は表されていないが、全体として強硬なトーンであり、この問題に対する立場が近い将来柔軟化することは有り得ないと思う」
キスタノフ氏は、このように発言している。
玄葉新外相は個人サイトで座右の銘を「不失恒心」と書いている。これは自分の使命を忠実に守り、心に決めたことをやり遂げることを意味する。
また尊敬する人物に付いてはチャーチルと石橋湛山を挙げているが、石橋氏とは1956年鳩山内閣の後、首相に就任し全体としては前鳩山内閣の路線を継続した政治を行って、独立外交と中国、ソ連との経済関係の発展を推し進めた人物だ。
玄葉新外相も石橋氏、チャーチル氏同様、こうした健全な思考や柔軟性を発揮することは出来るだろうか。
キスタノフ氏は玄葉氏は外相の座にあって、進化することのできる人物だと期待したいとして、さらに次のように語る。
「前原前外相も就任当初は非常に強硬な態度で領土問題に臨んでいたが、就任中のたった半年間でも進化があった。私には前原氏は南クリル諸島を自国の領土だとして一歩も引かない日本の立場と、島で協力を開始したいという願いをマッチさせるアプローチの方法を模索していたように思う。
もし前原氏が影響力のある政治家として、こうした路線をとることが長期的視点では日本の国益に適うことを新内閣に分からせることが出来るならば、前向きな結果が生まれるかもしれない」
キスタノフ氏は、このように発言している。
野田新首相は就任後、初めて行った記者会見で声明を表し中国、韓国、ロシアという近隣諸国と友好関係を維持していきたい。
日本は経済外交に大きな意味を置いている。その目的は健全なアジア太平洋地域を創設することだと述べた。
これが通常行われるような単なる外交的な発言ではなく、期待の持てるものであることを祈りたいと思う。
※このときはかなりのフェージング現象で受信しづらかった
9月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
新内閣の顔ぶれを見ると、構成員全体が非常に若返ったのが分かる。また重要なポストにはまったく新しいメンバーが就いた。
新外相に就任したのは47歳の玄葉光一郎氏だ。ここ最近、日本は領土問題で近隣諸国との関係を急激に悪化させてしまったことから、新外相は就任早々から関係改善の重い任務を背負うことになるのは必至だ。玄葉氏は国家戦略担当、宇宙開発担当大臣を務めたものの、外交分野では経験がない。
ロシア科学アカデミー極東研究所・日本調査センターのキスタノフ氏はこの点を指摘して、次のように語っている。
「玄葉氏自体に付いてはあまり知られていない。国際政治で彼はまだ、いわゆるだめになってはいないのだ。しかしながら野田首相の先に行った声明から、ある程度の推測を行うことはできる。というのも国際舞台で日本は一体どのような外交政策をとるかは、野田首相の決定に掛かっているからだ。
新首相は領土問題で日本の国益を強く主張していく構えだ。これは先ず中国、韓国との問題においてそうであり、首相に就任する前の段階ですでに口にしていたが、就任後も同じことを繰り返している。
南クリル問題では今のところ声明は表されていないが、全体として強硬なトーンであり、この問題に対する立場が近い将来柔軟化することは有り得ないと思う」
キスタノフ氏は、このように発言している。
玄葉新外相は個人サイトで座右の銘を「不失恒心」と書いている。これは自分の使命を忠実に守り、心に決めたことをやり遂げることを意味する。
また尊敬する人物に付いてはチャーチルと石橋湛山を挙げているが、石橋氏とは1956年鳩山内閣の後、首相に就任し全体としては前鳩山内閣の路線を継続した政治を行って、独立外交と中国、ソ連との経済関係の発展を推し進めた人物だ。
玄葉新外相も石橋氏、チャーチル氏同様、こうした健全な思考や柔軟性を発揮することは出来るだろうか。
キスタノフ氏は玄葉氏は外相の座にあって、進化することのできる人物だと期待したいとして、さらに次のように語る。
「前原前外相も就任当初は非常に強硬な態度で領土問題に臨んでいたが、就任中のたった半年間でも進化があった。私には前原氏は南クリル諸島を自国の領土だとして一歩も引かない日本の立場と、島で協力を開始したいという願いをマッチさせるアプローチの方法を模索していたように思う。
もし前原氏が影響力のある政治家として、こうした路線をとることが長期的視点では日本の国益に適うことを新内閣に分からせることが出来るならば、前向きな結果が生まれるかもしれない」
キスタノフ氏は、このように発言している。
野田新首相は就任後、初めて行った記者会見で声明を表し中国、韓国、ロシアという近隣諸国と友好関係を維持していきたい。
日本は経済外交に大きな意味を置いている。その目的は健全なアジア太平洋地域を創設することだと述べた。
これが通常行われるような単なる外交的な発言ではなく、期待の持てるものであることを祈りたいと思う。
池上彰の学べるニュース3 (国際問題・外交編) | |
クリエーター情報なし | |
海竜社 |
※このときはかなりのフェージング現象で受信しづらかった
9月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル