増え続けるロシアのインターネットユーザ

ロシアのインターネット利用者は、ヨーロッパとは異なり地方でのインターネット普及率の高まりを受けて増加する可能性がある。
インターネット企業ヤンデクスと基金世論調査の調査によると、地方におけるインターネット利用者の数は昨年2011年、20%増加した。
地方ではモスクワやサンクトペテルブルグの大都市と比べると、インターネット環境が劣るものの利用者は増えている。

メディア専門家のジデンコ氏は、地方ユーザーの拡大がネット環境を向上させることは明らかだとの考えを表し、次のように語っている。
「これまでの例と同じく、地方のインターネット環境はロシアの２大都市や別の大都市と比べて遅れている。
ですが現在は地方のインターネットユーザーの数が首都よりも、速いテンポで増加している。その理由の一つはユーザーの数が当初は少なかったことがある。二つ目には地方では携帯電話とインターネットが普及しており、価格も下がっていることが挙げられる」
専門家は、このような見解を示している。

基金世論調査のデータによると、ロシアの地方ユーザー数は5450万人。2010年と比較して17%増加した。専門家たちによると2.3年前は専門学校や大学に通う若い層の利用率が高かったのだが、現在は政治的な活動に利用されることが多くなったというだ。
これは昨年の2011年12月のロシア下院国家会議の選挙、および今年2012年3月に実施された大統領選挙と関連(???)。インターネットは多くのユーザーにとって、いわゆる主要なマスコミならびに意見交換の場となった。
ユーザーたちはサイトに掲載されているニュースや解説について、今までよりも積極的にコメントし、インターネット上では社会や政治テーマについて盛んな論争が繰り広げられている。

IT専門家のゾネナシヴィリ氏は、インターネットは若者だけでなく40歳以上の人々にも積極的に利用されるようになったと述べ、次のように語っている。
「年配の世代の人たちが、非常に積極的にインターネットを利用するようになっている。このようなユーザーは、主に別の国や別の都市に住んでいる人たちとスカイプを通じて交流している」
専門家は、このように話している。

若者たちの間ではスマートフォンや、タブレット端末の利用者が増えているが、ロシアでは大都市でさへ、インターネットの接続環境や回線速度が好ましくないことがある。
専門家たちはロシアのインターネットは普及率の上昇だけでなく、その質も向上させる時期にあると指摘している。

※(???)は女性アナウンサーの声が出ていないため全く聴こえず

	インターネット新世代 (岩波新書)
	クリエーター情報なし
	岩波書店

4月3日放送　ロシアの声・ラジオジャーナル