Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『ひらめきの導火線』

2008-11-15 23:12:31 | 読書。
読書。
「ひらめきの導火線」 茂木健一郎
を読んだ。

おおまかにいえば、「トヨタ生産方式」を中心に、
日本ならではの創造性のありかたに迫るというような内容。
トヨタ生産方式というのは、管理職から工員にいたるまでの
地位階級に関係のないみんなで提案書というひらめきをだしあって
改善していくという方式。約6万人という提案書提出資格者から
年間60万件超の提案書がだされるのだという。
トヨタの工場も、暗くきたなくきついという「3K」とはまったく別物の
印象を与えるものなのらしい。いいね、そういう会社は。
とはいえ、仕事をすることで、一つの大きな世界にどっぷりと浸からせられる
ようで、少々イヤな感じもするけど、仕事というのは大体そういうものか
とも思う。どうせどっぷりつかるハメになるならば、やりがいを感じ、
生き生きとやれるほうがいいのでしょう。

本書では、そういった、名も無き一人一人のひらめきを集合させるやりかたと、
欧米型の、一人の天才によるひらめきだけによって技術などが進んでいくという
やりかたを比較して、日本のほうが「本当」だよね、みたいな論旨で綴られている。
それはそれで、まぁ、依存はない。

それにしても、ひらめきというのは一部の天才にだけゆるされた創造的行為
と思われてきたと書かれている。
でも、ちょっと考えてみると、日常の会話だって
ひらめきに満ちているんじゃないだろうか。
まぁ、自分が、思いつきに任せて喋るほうだからなのかもしれない。
そう考えてみると、もっと頭の回転を早くして、論理的に考えることが
できるようにならねばな、なんて思ったりもした。
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