Fish On The Boat

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『最後の将軍-徳川慶喜-』

2008-11-11 19:39:12 | 読書。
読書。
「最後の将軍-徳川慶喜-」 司馬遼太郎
を読んだ。

10年くらい前のNHK大河ドラマの「徳川慶喜」の原作だそうです。
知らなかった。知らないで、買って読んでみた。
幕末に関しての知識もそれほどなく、有名な人物の名前くらいしか
知らない程度なんですが、それでも面白く読めました。
なるほどなぁ、こんなふうに明治維新へと流れていったのか、ということが
よくわかります。攘夷だの佐幕だのという気運がどう人々や時代に
影響していっていたかがわかります。
たぶん、この時代の攘夷のくすぶりが、その後の軍国主義に多少なりとも
影響を与えている気がします。そう考えると、今の時代はなんと平和か。
徳川慶喜その人についてもかなり興味深かった。
水戸時代、一橋家時代とそうとうにその人物評価が巨大化されて
動きにくかったであろうこと。それでも、将軍後見職、そして将軍になった
いきさつとその傑物さ。かなり興奮させられながら読みました。
司馬遼太郎さんの本を読むのは初めてだったんですが、
そうとう研究して書かれていますね。研究がちゃんと血肉化されて、
自分の言葉で書かれている。それでもって、人物の内面の描き方も
ちゃっちくない。大作家だなぁ。
そういや、この本には、現在の大河ドラマの主人公である篤姫もちょっとだけ
出てきます。ま、見てないんだけどね。ドラマのほうにも徳川慶喜が
でてくるようですな。どんな描き方をされているのでしょうかね。

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