読書。
『無業社会』 工藤啓 西田亮介
を読んだ。
ひきこもり、ニート、SNEP・・・、
働かない人々、特に若年者が問題になっていますが、
そういった人々に対する誤解を解くべく、
個別の例を紹介し、多角的なデータからの分析を述べ、
その原因たる社会構造にも目を向け、
社会の暗がりの部分に光を当てた、
勇気と意欲すら感じられるよい本でした。
労働環境や社内文化について、
多かれ少なかれウソをついて希望者を集めるのが常識になっている。
入社してそのことを糺してみても、
「お前も大人だろ、わかれよ」
みたいにせせら笑われてしまうものだ。
劣悪な環境もすべて露わにしてしまわないといけないようになればいいのです。
「バカか!そんなことをしたら、働かない人だらけになるだろ!」
という声が出てくるだろうけれど、
実際に経験したり感覚的にわかったりしてるから、
昨今、無業者が増えたわけで。
つまり、同じこと。
社会が変わらないと変わらないんですよ。
今の日本経済なんて、人的資源を食いつぶしている意味でだけど、
背伸びしてなんとかメンツを保っている感じでしょう。
一度怪我して転倒して、そこから真っ当に這い上がってみたらどうだろう。
なんて、ちょっとラディカルなことを考えたりもして。
この本を読むひとつ前に読んだ、
吉本隆明さんの『ひきこもれ』には、
ひきこもりを肯定する証拠となるべき論考がありました。
ほんとうは、そういった論説を前提として皆がふまえていることが
生きやすい世の中をつくることにもなるし、
よりニートだとかの人々を圧迫しないことにも繋がると思うのです。
しかし、日本人の頭の固さと冷たさっていうのがありますから、
本書のように、論拠があって理詰めで証拠を見せていかないと、
なかなか納得してもらえなかったりもするでしょう。
繰り返しますが、なにせ、日本人は赤の他人に冷たいですからね。
僕も自分の身体が弱かったり、母の介護というか、
家事をしていたりというのもあって、
ほとんど無業者なんですが
(本書によると、家事をしていると無業者ではないのですが)、
身につまされる思いがしましたね。
とくに、社会に恨みがあるわけじゃありませんが、
社会をもっと自分たち寄りに変えていきたい気持ちってあります。
より生きやすい世の中にしていきたいなと常日頃考えています。
そんなだから、
12月に文芸誌に応募した小説の登場人物たちも、
ひきこもりがちで仕事をしていない若者ということになりました。
現代において、光を当てるべき境遇の人々だと思ったからというのもあります。
審査の人たちにどう読まれるかわかりませんが、
予選を通過するかどうかがわかるのが来月です。
閑話休題。
本書の著者の一人の工藤氏は、
認定NPO法人育て上げネットの代表だそうです。
興味のある方はサイトを覗いてみたらよいでしょう。
無業者のなかには、パソコンに触れたことがないだとか、
運転免許や車がないだとか、そういう人たちが大勢います。
僕は自分の境遇は大変だなって思う時もありますが、
それ以上に大変な人々もいるのかもしれないなあと気づかされました。
ほんと、変革が必要で。
そのためには政治主導よりもみんなの意識の変化の方から
始まっていけばいいのになと考えています。
『無業社会』 工藤啓 西田亮介
を読んだ。
ひきこもり、ニート、SNEP・・・、
働かない人々、特に若年者が問題になっていますが、
そういった人々に対する誤解を解くべく、
個別の例を紹介し、多角的なデータからの分析を述べ、
その原因たる社会構造にも目を向け、
社会の暗がりの部分に光を当てた、
勇気と意欲すら感じられるよい本でした。
労働環境や社内文化について、
多かれ少なかれウソをついて希望者を集めるのが常識になっている。
入社してそのことを糺してみても、
「お前も大人だろ、わかれよ」
みたいにせせら笑われてしまうものだ。
劣悪な環境もすべて露わにしてしまわないといけないようになればいいのです。
「バカか!そんなことをしたら、働かない人だらけになるだろ!」
という声が出てくるだろうけれど、
実際に経験したり感覚的にわかったりしてるから、
昨今、無業者が増えたわけで。
つまり、同じこと。
社会が変わらないと変わらないんですよ。
今の日本経済なんて、人的資源を食いつぶしている意味でだけど、
背伸びしてなんとかメンツを保っている感じでしょう。
一度怪我して転倒して、そこから真っ当に這い上がってみたらどうだろう。
なんて、ちょっとラディカルなことを考えたりもして。
この本を読むひとつ前に読んだ、
吉本隆明さんの『ひきこもれ』には、
ひきこもりを肯定する証拠となるべき論考がありました。
ほんとうは、そういった論説を前提として皆がふまえていることが
生きやすい世の中をつくることにもなるし、
よりニートだとかの人々を圧迫しないことにも繋がると思うのです。
しかし、日本人の頭の固さと冷たさっていうのがありますから、
本書のように、論拠があって理詰めで証拠を見せていかないと、
なかなか納得してもらえなかったりもするでしょう。
繰り返しますが、なにせ、日本人は赤の他人に冷たいですからね。
僕も自分の身体が弱かったり、母の介護というか、
家事をしていたりというのもあって、
ほとんど無業者なんですが
(本書によると、家事をしていると無業者ではないのですが)、
身につまされる思いがしましたね。
とくに、社会に恨みがあるわけじゃありませんが、
社会をもっと自分たち寄りに変えていきたい気持ちってあります。
より生きやすい世の中にしていきたいなと常日頃考えています。
そんなだから、
12月に文芸誌に応募した小説の登場人物たちも、
ひきこもりがちで仕事をしていない若者ということになりました。
現代において、光を当てるべき境遇の人々だと思ったからというのもあります。
審査の人たちにどう読まれるかわかりませんが、
予選を通過するかどうかがわかるのが来月です。
閑話休題。
本書の著者の一人の工藤氏は、
認定NPO法人育て上げネットの代表だそうです。
興味のある方はサイトを覗いてみたらよいでしょう。
無業者のなかには、パソコンに触れたことがないだとか、
運転免許や車がないだとか、そういう人たちが大勢います。
僕は自分の境遇は大変だなって思う時もありますが、
それ以上に大変な人々もいるのかもしれないなあと気づかされました。
ほんと、変革が必要で。
そのためには政治主導よりもみんなの意識の変化の方から
始まっていけばいいのになと考えています。
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