★Massy’Opinion
*先週のブログで、ビッグ・モーター事件を書いたが、珍しくフォロー欄で、「続き」を書いてと言うコメントを頂いた。相変わらずSNS上や週刊誌で話題を振り撒いているが、自動車、特に中古車業界は、内実動きが止まっている訳ではない。当面の問題、先行き、現場を離れては居るものの芯から自動車屋の世界が染みついている儘に、僕が感じている事を書いて見よう。
*300店舗と言うのは凄い数だ。実際に店舗造りの遣り方は幾らでもある。
・ビッグ・モーターの法人格と店舗の賃貸契約が出来て居るのか?
「フランチャイズ契約」をしているのか?
「民間車検場」の正規な手續きを取って居るのか?
この点は今回の問題の整理には、基本的な問題になる。昔、20歳そこそこの青年が水戸街道沿いの高架線の鉄塔の下で、ブルード3Sの中古車を3台並べて商売を始めた男が居た。鉄塔の下は勿論、国有地である。無届、賃料無料、仕入れ価格の倍位の値段で売れた。事務所も事務員も居ない。中々商売のセンスの在る男で、懐いても来たし、随分とアドバイスもした。その後、水戸街道沿いに3ヶ所位とバイク中古車の売り場も始めた。当時、街道筋は畑ばかり、農家も賃料の取れる商売の方が楽で比較的に店舗展開がし易かった.中古車の展示場に事務所を作る。殆どがプレハブである。契約更新時に事務所の建物の「地上権」が発生する。これで、随分ともめたケースがある。借主も貸主も時代の流れとともに、勉強して変わっていく。僕が、東京日産の中古車部長時代、中古車の展示場を10か所増やそうと考えた。この時、全社で800人位居るセールスの情報を頼りにする事が、大事と考えた。貸主が嫌がる事を外して、賃貸期間5年、建物、プレハブ、地上権発生なし、500坪以上と言う条件にした。まあ、沢山の情報が集まり、その中からディーラー4系列の共同展示場「カーパレス」も作る事が出来た。この時の経験で、ビッグ―・モーターが全国に跨る店舗展開をあの社長と副社長でこなせるとは考えられない。損保業界も従来の様に新車ディーラーをターゲットにしていても、縮小していくマーケット、他にもターゲットを作らなければならない。中古車販売所を作る手助けをして、自社の業容を拡大する事を考えるかも知れない。
*既にビッグ・モーターは、資金繰りが苦しくて銀行に借り入れの申し込みをしているようだが、国交省の結論が出るまで銀行側は、最終態度を決めるまい。在庫車両は300店舗x70台=21000台、換金の為、ビッグ・モーター出品者としてオークションに出しても値段はつくまい。中古車の展示場、店頭販売と言っても、そんなに売れるものではない。
*僕自身、この問題は、凄く興味がある、この業界の事も良く知っている。自動車の商売そんなに儲かるものではない、地道にお客様との人間関係を保って信頼を得る事しかない。
派手な宣伝、店造りで喜んで居ても、儘ならぬ従業員をどう教育するかに掛かっている。
僕の親父は、商人は、お客様や従業員の手前、「贅沢をしてはいけない」「お客様に申し訳ないと...」と自分の乗る車は中古車しか買わなかった。