★Megu's Sports
ちょっと前に、Youtubeで何かを見ていた時に、“教えて、イチロー先生!by SMBC日興証券” のリンクが出ていた。イチローは、私と同じ年。2000年から2019年3月に引退するまでMLBでプレーしていた。アメリカでは、直接ESNPや他のスポーツチャンネルでイチローのインタビューを見たことはない。特に野球に興味があるわけじゃないけど、ちょこちょこ彼のニュースは追っていた。
日本のコマーシャルや記者会見で見る以外、イチローが、どんな人か知らないから、一般の人と、どんな対応をしてるか、どんな物の見方をしているのか興味があったので、“教えて、イチロー先生!”を見てみた。‘教室’の中で、典型的な机と椅子に座って質問をしているのは、小学生ぐらいから、60代の人。日本人的な質問に、イチローは彼なりに考えをまとめて、答えている。イチローは、気さくですね。
・ここで、私の目に止まった質問・応答:
Q: “出た釘は打たれると言われるけど、打たれないためにはどうしたらいいか“
A: “もっと出れば良い。突き抜けたら、誰も手に負えないと思わせる“
“出た釘は打たれる”って典型的な日本文化。みんな同じように“箱”の中に入っていた方がいいと言う風習。個人的に、日本文化の中で一番Disagreeする風習のひとつ。私の友達は“箱”から出ている人が多い。一方で、中には、箱の中に入っていた方が、安心すると言う人の方が、箱から出ている人よりは多いと思う。イチローは、いい返事をしている。‘突き抜ける’ことは、突き抜きられると言う自信、または”Drive”がないとできないこと。手に負えないと言うよりは、自分の道を見つけた人に対して、何も言うことがないってことかな。その人の成功を祈っている人もいるだろうし、妥協を待っている人もいるはず。今の子供たち、若い人たち、途中で失敗や後悔することがあっても(なければ、その方がいいけど)、そこから学んで、良い方向に“突き出て”欲しい。
“世間体”。これも、“箱の中”と根本的には同じ風習。で、私はこれが特に好きではない。小さい時に、私が泣き喚いていると、母ちゃんが、“ご近所様にみっともないでしょ”ってよく言っていた。で、“ご近所様なんか関係ないじゃないか〜”って言い返していたのを覚えている。私の意見を聞いてもらう方が、人の目を気にするよりも大切だったから。子供をこのように、箱の中に押し込めてしまうのは賛成できない。
Q: “自信を無くしたことはある?“
A: “不安でも、一度は踏み止まって頑張ろう“
“アメリカでは、自分が外国人“。“野球にとっての自信はあっても、この環境でやって行けるかと言うことに対する自信がなかった時がある。”…そうそう、私たち、アメリカでは外国人。アメリカ人に比べて、信頼、能力、評価を得るのには、もっと努力しなければならない。日本と違って、アメリカは、多民族国家。だから、努力を惜しみなくしている“外国人”が他にも多くいるので、競争率は高い。なんの競争率?相手がいなくても、他国で生計を立てていくことがチャレンジ。そうそう、行き先や結果がどうなるかわからない時もあるけど、やる気がなくなったとか、諦めたとかじゃなくて、不安が自分の周りのことであったら、一度はトライしてみる価値はある。ま、自分がその環境にいない限り、言うのは簡単ですけど。
Q: “そもそも‘好きって’なんですか“
A: “大切なことは、よく寝て朝判断しよう“
“好き”ってなんですかって言う質問に対する答えじゃなくて、そこから進展した会話。イチローは、“重大な決断をするときは、よく寝て、健康状態が良い時に、判断力のある時にする。三日三晩寝ないで考えましたって言うのは、感情的で決して理論的な判断ではない”って。その通り。心身ともに疲れた時って、判断がネガティブになりがちだったりする。でも、これだけ考えていることがある時って、そのことが頭から抜けない。寝たくても寝むれなかったりする。ので、私にとってはランニング。頭の中がクリアになったり、新しいアイデアが出てきたりする。人によって違うけど、ウォーキング、クライミング、瞑想、ピアノなど、何でもいいけど、頭をスッキリさせられる自分に合ったアクテビティを見つけてみては。
・イチローと私の唯一の接点は、アメリカ長期在住。私は、人生の半分以上、アメリカで過ごしている。だけど、根本的に私は日本人。育った環境・文化が、その人の人としての土台を作る。で、外に出ることによって、視野が広がり、新しいことを学び、違った物の見方が出てくる。人によって違うし、どちらが良いってわけではない。私自身は、日本にいたら今みたいに、毎日ひとつは新しいことを学んでいるっていう生活はできてなかったと思う。イチロー、どう思ってるのかな?