TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

教育の森

2006年12月09日 17時29分04秒 | 日記
 毎日新聞社の村松喬氏が昭和40年代に、毎日新聞に連載していた特集がある。私は大学時代に先輩から「教員になるのであれば読みなさい。」とすすめられた。当時はその記事が単行本になっていたので書店で購入して読んだ。
 インターネットで「教育の森」をさがしたが、あまりヒットはない。愛媛県の県会議員のホームページで紹介されている。
思えば私たち団塊の世代を教えて下さった先生方は、戦前と戦後の教育に携わっていた方々が多かった。男の先生は戦争帰りの人がいて、良く戦争の話をして下さった。そんな中で育った私達の世代は戦後の自由な教育を受けていたと思う。
 後に「教育の森」を読んだときに、戦前の教育の深い反省の上に戦後の教育が行われていることを知った。昭和40年代(1965年~74年)に学生であった私は、戦後の教育行政が「右傾化」し、終戦直後の息吹を少しずつ失っていることを「教育の森」で知ったのだ。
 あれから40年が経っている。その間世界の情勢も変わり、教育に対する社会の要請も変わってきている。それでも、「人格の完成を目指す」という教育のあり方を「基本法」は見事に条文として表している。教育は不変なのだと思う。
 基本法を変えようとする人たちは、おそらく10条がじゃまなのだ。教育現場で教育の自由を守り戦った教師達が、この10条で守られていることが、色々な裁判の判例になっている。10条は国家が教育に介入することを防いでいる。
 「教育基本法」は古き良き時代の産物などではない。今も国民がこれを守るべきものと私は学んだ。「もう古い。変えれば。」などというものではない。議論も進んでない。タウンミーティングで「やらせ」も発覚している。
 基本法を変えて、教育に国家が介入できるような仕組みを作ることが憲法に違反するのではないかと私は思う。




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