TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

規則性の問題1

2010年10月24日 14時42分32秒 | 数学
知人から次のような、受験数学の質問が来た。

===================================================
自然数をある規則性にしたがって、並べたものがあります。

一番目は、1、2、3二番目は1、2、3、4、5、6三番目は1、2、3、4、5、6、7、8、9
で、問題用紙には、3ずつ縦に並んでいます。

それで問題ですが、n番目の表に書かれている自然数の全ての合計をnを使った式
で表しなさい。
===================================================

これから、この問題をどう攻略するかを、受験数学向きに研究してみよう。

 まず、普通に考えると

n=1  1、2、3、
n=2  1、2、3、4、5、6
n=3  1、2、3、4、5、6、7、8、9

では、n=4のときは数はどのように並ぶのか・・・。
連続した3つの数を1つのブロックとして増え続けて行くと予想されるので
n=4 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12

となるであろう。規則性の問題を解くときは、沢山書き並べるのが良い。
こうして、
n=1  1、2、3、
n=2  1、2、3、4、5、6
n=3  1、2、3、4、5、6、7、8、9
n=4  1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12
n=5  1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15
n=6  1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 質問者も気づいた通り、一番右端の数が、3、6、9、12、15、18、・・・と、3の倍数になっていることが分かる。

n番目は
1、2、3、4、5、6、7、8、9、・・・・・・・・・、3n

さてこの数の合計であるが、それは良く知られた方法で
S=1 + 2 + 3 +4+5+6+7+8+9+・・・・・・・・・+(3n-2)+(3n-1)+3n  ・・・・・(1)
S=3n+(3n-1)+(3n-2)+・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・+ 3 + 2 +1  ・・・・・(2)

各項の上下の和は3n+1で、項は3n個あるから

2S=(3n+1)×3n

したがって、S=3n(3n+1)/2

これが普通の解き方なのだが、実は裏技がある。
受験数学の面白い所でもあり、つまらない所でもある。
つづく



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする