先日、樋口一葉研究会の例会に(聞く側として)参加してきました。(1)
(プログラムの詳細については
こちら)
この1年くらいは子育て中心で、すっかり専業主婦モードだったので、
話している内容についていけないのでは?と思いましたが、
研究発表も講演も興味深い内容で、すんなりと聞くことができました。
前半で、一葉の初期作品から仏教表象を探して発表をされた、川島みどりさん。
あれ?どこかで聞いたことがある名前・・・と記憶をたどっていったところ、
学生時代、お世話になったことのある方ではないですか!
(例会と懇親会の場で気づかなかったことが残念でなりません。)
国文(日文)出身の院生の大半は、中高の教員になる人が多かっただけに、
ずっと文学研究を続けてこれられたことがわかり、とても嬉しく思いました。
私はそこから外れてしまいましたが、10年以上樋口一葉研究会に参加し続けてきたからか、
お世話になった方との思わぬ再会という、参加賞をいただけたようです。
恩師の渡部芳紀先生がよくおっしゃっていた
「継続は力なり」という言葉が、ピッタリと当てはまる体験でした。
後半で、明治中期の木版口絵や挿絵について講演をされた、出口智之さん。
作家の指示を参考にした画家の挿絵と、指示後に作品内容を変更したときに生じる、
作品内容と挿絵の相違点などを、挿絵の写真をパワーポイントで紹介してくださいました。
日本の近代というのは、いろいろなものがギュッと詰まっており、
さまざまな個性が見え隠れしており、とても面白い時代です。
私はここ数年、絵本や児童書を通じて、絵や挿絵への関心が高かったので、
読者層や時代は違いますが、絵についてとても考えさせられる講演内容でした。
樋口一葉研究とは、かけ離れた日常を送っている私ですが、
こうした研究会に出ると、考えさせられることがとても多いことに驚かされます。
専門分野にこだわりながらも、そこから少し離れて全体を見回すことや、
初心に帰ることなどを今後も大切にしたいと、改めて思いました。
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【注】
(1)大学院生時代から参加している個人作家の研究会。過去ログは、左側のカテゴリーにある「樋口一葉」または、
「樋口一葉研究会 第二十七回例会へ」 「樋口一葉研究会 第二十二回大会へ」 「樋口一葉研究会から会報が届く」 「昨日は一葉研究会の大会でした」 「菅聡子先生の訃報」 「樋口一葉研究会、続けるか?」 等参照。
【今日(昨日)読んだ本】
★ ふしはらのじこ 文・絵 『ふたごのゴリラ』 福音館書店、2015年。
「娘のお気に入り。ゴリラの生態までよくわかる物語絵本。双子のゴリラの気持ちに読み手が共感していくのがわかる。」(178/200 絵本)