私は、実業家・経営者のなかでも、稲盛和夫さんの生き方に魅力を感じています。
ご存知のように、京セラの創業者である稲盛さんの言葉には、学ばせてもらう点が多くあります。
こんな稲盛さんの言葉があります。
「信頼関係は自分自身の心の反映だ。
たとえ、自分が損をしたとしても、人を信じていく。
その中でしか、信頼関係は生まれない。」
このような言葉を聞くと、教育に携わる私は、いつも教育にも通じる点がないかを考えます。
教師は生徒の可能性を信じます。
生徒が中学生として望ましくない、なにかの問題を起こして、指導したとします。
「わかった。先生、今度からしないようにするから」
しかし、ときとして、また同じことをする場合があります。
「前に言っただろう。この前の約束を破ったな!」
・・・・・
こんな生徒に、私が学級担任をしていた頃、出会いました。
子どもは未熟なもの。だから、まちがいや誤りもします。
大人だって、同じ失敗をすることがあります。
教師がもうしないだろうと期待していても、生徒から裏切られることはあります。
未熟なのだから、子どもがまちがえれば、何度も何度も正していく。子どもの成長の可能性を信じて。
期待通りにならなくても、信じる。
一方で生徒も、「先生の期待に応えられなかった」と内心感じているかもしれない。
だから、子どもは信頼に応えようとする。
私はそれが、教育だと思います。
このように、三中の教職経験の少ない先生に、生徒との「信頼関係」の話をすることがあります。
ちなみに、その生徒は、いまアラフォーとなり、社会人としてがんばっています。
同窓会で成長した子に会いました。