11月20日のブログでは、信頼関係という意味で、私がかかわった生徒の話を例示しました。
今日は、その生徒の成長を、別の視点で述べたみます。
中学生のとき問題を起こした生徒を指導して、何年かのちに、立派に成長した卒業生と会うと、教育には遅効性があるとも思います。
つまり、かなり後になってから、生徒指導の効果が現れます。
子どもによっては、卒業してから成果として見えてくる場合があります。
しかし、いまや、教育に速効性を求める時代です。教育行政はたくさんのアンケートや調査、テストを生徒に課して、データで子どもの変化、学力の変化を追います。
そして、教育活動の効果を短期的な数字でみようとします。さらに、PDCAサイクルを教育に持ち込み、学校は教育活動の改善に役立てるという、ベクトルがはたらきます。
学校の教師は、経験則で実践を重ねています。この取り組みでうまくいかなかったので、今回はこういう取り組みにしようと工夫します。
これは、一種のPDCAであり、教育とは地道な営みです。
そもそも、学校の教育活動の質を、数字だけで見る方法にしか頼らないのは、好ましくありません。
数字とデータも参考にしながらも、性急に結果を追い求めるのではなく、余裕をもって子どもと向き合い、成長を見守る学校でありたいと、考えています。