たぶん元になっているのはこちら。
イギリスの昔話としての「三びきのこぶた」、けっこう残忍な話です。
日本昔話の「かちかち山」にも似て、これでもかこれでもかと怖い話が繰り返される。
たぶん「おおかみ」は「こぶた」のパロディ的な作品。
怖い「おおぶたがおそってくる」話が繰り返される。
最後まで読んで、優しい終わり方にほっとしました。
昔話はその時代の何かの寓意だと言われます。
三びきのこぶたはなんとなく
中世の支配層のあれやこれやにいろいろやられて
現実では負けているけれど、
お話の中ではやっつけてスカッとする、みたいな感じ。
3びきのオオカミは今どきの世情や世界情勢が絡んでのお話みたいな感じ。
作者の意図はいろいろあるでしょうし、
これは読む側の感覚で受けとめもさまざまでしょう。
私は、「そうきたか」「やられた!」。
とても楽しく読めました。
受動的で男の都合に合わせて描かれた昔話の女の子たち。
男の裏切りに切れて行動するのも「嫉妬」とされる。
「嫉妬」という言葉は男の裏切りを正当化するよね、と筆者は解釈する。
昔話を今の時代に置き換えて、理不尽な女性のあつかいを「糾弾」する。
読み終えてほんとこれだよなあ、と思ったことです。
先日読んでいた「呪いの言葉の解きかた」にも共通するものがありました。
先日YouTubeライブで行われていたあかたちかこさん参加の番組(?)を見て購入。
相手を決めつけてカテゴリーに押し込むと言ったらよいのかしら?
押さえつける、束縛する・・・。
励ましの言葉だと思って発言しても、
「呪いの言葉」になってしまう、とライブ中継の時に感じて
本を読みたくなって楽天に注文したら今日配達されました。
これからじっくりと読もうと思います。
人を相手の仕事をしているので、言葉には気をつけなくてはなりませんね。
古紙回収用にさらに本を3袋整理したのに、また買ってしまった!
まだ読み始めていないけれど、
「紫式部がナゾを解く」という惹句にひかれてしまいました。
惹句、今はキャッチコピーといった方がわかりやすいけど、
最初に惹句という言葉が出てしまいました。私も古い人間だな。
本体77円、送料347円。新刊だったら940円+税。500円以上はお得だったかな?
鮎川哲也賞受賞だからミステリー小説ですね。
奥仕えの女童がネコを見つけたところから始まります・・・。
ぐいぐい行きそうな予感。
楽しみです。
再読。
精霊の守り人を書いた人の作品。
犬がかむことで伝染する、狂犬病にも似ているけれど、
発症が早くてほぼ死んでしまう感染症。
ほとんどの人が死んでしまったのに回復した人。
どうして回復する人と回復しない人がいる?
医師たちの探求。
被征服民の抵抗勢力。
統治者たちの思惑。・・・。
以前に読んではいるけれど、忘れてしまっていることもあって最後までドキドキ。
最後に飛鹿と一緒に感染源である「犬」を連れて遠くへ行ってしまった人たちのことが気になる!
その人たちがどうなったのかは触れられていません。
それも余韻でいいかもしれませんね。
ずっと読みたかった中国のSF小説。
中古本でもなかなか安くならないので、書店で購入しました。
始まりは1960年代の終わりくらい。
文化大革命のまっただ中。紅衛兵だとか、糾弾会だとか・・・。
当時、リーダースダイジェスト名著選集だったかに、
『中共からの脱出』という小説(ノンフィクション?)に、
紅衛兵の『指導』によるつるし上げ大会というのが紹介されていた。
裕福な暮らしをしていた人が農村に追放されて、
恋人同士でも相手を批判(という名の糾弾)をしなければ生きていけないような世の中。
学者などが殺されたり追放されたり・・・。
中国の科学技術はそのせいで随分遅れてしまったのではないかと思われますね。
後に四人組とかいろいろ明るみに出たように、権力闘争もすごかったみたいですね。
そういうのに影響されたのか、日本でも極左集団が山中に閉じこもって(アジト?)
互いに殺し合うといったことが起きていてビックリしたなあ。
同時代を生きていたから、そんなことがあったよね、と思いながらの序章。
そしていきなり40年後。
まだそこまでしか読めていないけれど、
時代の落差がすごいなあと思いながら読んでいます。
昭和52年を舞台とした不思議な殺人事件。
いろんな伏線があり、あとから読み返すと、
こういうことだったのかとよくわかる。
昭和52年を知っているからわかるという面もあるかな?
一気に読んでしまいました。
二、三年前だったか?
伏見のピースメッセージ展で
「伏見寮(戦争孤児を預かった施設)」が紹介され、
そこにおられた方を主人公としての紙芝居も作られました。
当時、テレビでも紹介された「駅の子」のお話です。
その紙芝居をもとにして、絵本が作られました。
印刷部数が少ない(どれだけ売れるかわからない)のですが、
学校や児童館への寄付も行い、
できるだけいろんな人に
「伏見でこんなことがあったんや」と知ってもらおうとの取り組みです。
新婦人の班でも一冊購入しました。
夏に行う予定の「平和カフェ」でこの本の読み聞かせ(?)をしようか、
という話になっています。
コミカルに書かれているけれど、大切な研究。
1992年の著、2005年に文庫化されたものを2019年11月に復刻。
現代に生きる著作。
男らしく、女らしくの呪縛。
「家庭を守る専業主婦」とは?
別に専業主婦がダメだとか言ってるわけじゃないけれど、
「養ってもらう」のは、いわば奴隷的立場、相手に「捨てられた」ら食べていけない立場。
自分の収入や財産を確保してこそ対等ともなれる…。
ハイヒールについての考察もあり、先駆的な本でした。
リアルタイムで読んでいればよかったな。