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つくば植物園の正門付近の花壇に記念樹として植栽されています。説明によれば、『自由の象徴・セイヨウボダイジュ』と表現して以下のように書かれていました。「中世のヨーロッパでは、セイヨウボダイジュは『自由』の象徴とされ、現在でも公園樹、街路樹、記念樹として親しまれている。シューベルトの(冬の旅の)歌の中に出てくる『リンデンバウム』でよく知られている。材は楽器や彫刻に利用される・・・と。」図鑑を調べてみると、もともとお釈迦様の関係する「菩提樹」はクワ科の「インドボダイジュ」のことを呼びます。葉がインドボダイジュに少し似て、寒さに耐えられる樹としてこのシナノキ科の「Lindenbaum」の樹がセイヨウボダイジュと呼ばれるようになったようです。ドイツなどヨーロッパでは、古来この樹のしなやかな樹皮を利用したり、材を利用するなど「千の用途のある木」として大切にされています。中国経由で我が国に伝わった寒さに強いシナノキ科の「菩提樹」は、今でも名刹に多く植栽されていますが、これと対比して「西洋菩提樹」と言われるようですね。シューベルトの歌「♪~泉に沿いて茂る菩提樹~♪」を思い出しながら、菩提樹について調べると奥が深いことに気付きました。写真は5月6日に撮影したもので、花はまだ蕾状態です。