つくば実験植物園で見かけました。紀伊半島から志摩半島の海岸のがけに生育しているキク科の多年草です。紀伊塩菊の和名は、紀伊半島に分布することからだと思われます。黄金色の花が見事で、小さいのにとても存在感がある花です。
つくば実験植物園のイチゴの多様性展示区画で初冬に赤い実をつけていました。白い小さな花が9月頃に咲きます。葉の裏面や茎に繊毛が多く特色があります。写真のように赤い実は数個の集合果で、キイチゴの仲間であることがわかります。紅葉を見に行って山道の脇などで見つけて、ハッと驚いたりします。本州中部(新潟・茨城以西)西部、四国・九州などに分布するほか、朝鮮半島南部・台湾・中国南部にも分布しています。キイチゴの仲間は春~初夏に花を咲かせて夏~初秋に身をつけるものが多いのですが、このフユイチゴは、名前のとおり、初冬に実をつけてくれます。食べることができるのですが、小鳥が先に食べてしまうことが多いのが悔しい・・ですね。写真は11月10日に撮影しました。
つくば実験植物園の日本固有の植物展で見かけた国内種です。和名は、花にある美しい斑点模様が「不如帰」の胸の斑紋に似ていることから付けられたようです。東アジア地域にはホトトギス属の植物は19種知られており、日本には12種が分布しているとされます。このうち10種は日本固有の主として大切に保存されています。東アジアの中でも日本はホトトギスのもっとも多く分布する国だといえます。写真のホトトギスは、関東から西の太平洋沿岸地域に多く分布(新潟県にも一部分布))しており、花は上向きに咲きます。
つくば実験植物園の日本固有種植物展で見かけました。母種である大陸(中国・朝鮮半島)に分布するリンドウとは少し異なるところがあるようで説明されていましたが、あまりよくわかりませんでした。青森以南琉球諸島までの広い地域に分布しています。「Gentiana scabra var.buergeri」、リンドウ科と記されていました。園芸種とは異なって草丈が低い感じがします。
黄色い花が特色です。アキノキリンソウの海岸型変種で、千葉県と伊豆諸島の海岸岩場などに分布しています。「Solidago virgaurea leiocarpa var. praeflorens」、キク科の多年草です。草丈は20cmほどでアキノキリンンソウより小型で低く、和名は八丈島にちなみます。現地では11月上旬頃咲区と記されていました。つくば実験植物園の日本固有種の植物展で見かけました。
つくば実験植物園の日本固有種植物展で見かけました。花茎に多くの小さい大文字の白い花が咲いています。全体を見ると確かに団扇の形状をしているように見えます。説明によれば、本州・四国・九州の渓流周辺などで生育しており、ダイモンジソウの変種とされています。写真は11月10日に撮影しました。
千葉県南部から伊豆諸島に分布している植物です。ダイモンジソウの変種で、花柄に長い腺毛があるのが特徴だと記されていました。「Saxifraga fortunei var. jotanii」、ユキノシタ科と説明がありました。白い大の文字のような花が可愛いです。
高知県のほか徳島・和歌山県の一部に分布している珍しい植物です。薄紫の花は、アザミとワレモコウの中間のような形状で、可憐です。蛇紋岩地に生育する特徴があり、個体数が激減して、「絶滅危惧種(VU)」として保護されています。つくば実験植物園の日本固有種植物展で見かけました。
四国(徳島・高知)と九州(宮崎)の岩場に分布し、小葉が倒卵状菱形~菱形になり、痩果の嘴が短いのが特徴であると説明が期がありました。和名からは、大木をイメージしますが、草丈が低い多年草で、線香花火のように広がって散房状に咲く白い可憐な花がとても印象的でした。「Thalictrum microspermum」、キンポウゲ科で絶滅危惧種(EN)に指定されていると記されていました。11月10日につくば実験植物園で撮影しました。
シダ植物のハナワラビの仲間です。初秋に葉を展開させ、冬も緑の葉を持つ冬緑性を持つものがあります。つくば実験植物園の日本固有植物展で見かけました。説明によれば、「Botrychium atrovirens」、ハナヤスリ科と記されていました。伊豆半島・伊豆七島などの伊豆諸島に分布することからの和名のようです。つくば実験植物園の森の中(林床部に生育)でもハナワラビの仲間を観察できます。
屋久島に分布するカンアオイです。産地の常緑樹の林床に自生し、春に開花します。説明によれば、「Asarum yakusimense」、ウマノスズクサ科で、絶滅危惧種(VU)に指定され保護されています。カンアオイ(常緑性の葉をもつ)の仲間は、日本固有の主が多く、その数は50種類にも及び、北海道を除く全国各地に各種のカンアオイが分布していると記されていました。地味な花ですが、地面近くで咲き、種子はアリが運んでくれるとのこと。写真はつくば実験植物園の日本固有植物展で撮影しました。
今年も徐々に冷え込みが来てやっと色づいてきました。つくば実験植物園の中でも大木で鮮やかに色づく有名な紅葉スポットです。遠くからもわかる燃えるような紅葉が特徴で、街路樹や公園などにも植栽されています。楓とかかれていますが、カエデ科ではなく、マンサク科で、球形の実がつきます。「モミジバフウ」とも呼ばれます。北アメリカ~中央アメリカが原産です。