つくば植物園の砂礫地で白い花をたくさん咲かせていました。写真のように5枚の花弁には赤紫色の縞模様があります。説明によれば、北海道~九州までの広い地域に分布し、「Geranium thunbergii」、フウロウソウ科の多年草です。夏休みに土手を歩くと道端でよく見かけたものです。この植物は、花も美しいですが、夏に全草を抜き取り、根を除いて天日乾燥したものを煎じて飲むと、健胃整腸に効果があると聞いたことがあります。写真は9月18日に撮影しました。
つくば植物園で、白い花を咲かせていました。少し傾き始めた初秋の陽射しを受けて透けて見るこの花は、秋を感じさせる風景です。北海道南部以南の各地や台湾・朝鮮半島・中国に広く分布し、「Polygonum cuspidatum」、タデ科の多年草です。子供の頃土手や山里の林縁等でよく見かけたものです。茎は中空で、かじると酸っぱい味がしたように覚えています。花には蜜が多いらしくて蜂などの昆虫がたくさん集まっていました。春先の若芽は、古来食用にされてきたそうです。また冬に根を掘り出して、天日乾燥させたものは、薬効もあると図鑑に出ていました。写真は9月18日に撮影しました。
つくば植物園の小川の畔で咲いていました。とても面白い名前で興味がある花です。写真を見てすぐに納得ですね。秋になると全体に赤くなりますから、なおさら蛸の足のように見えます。説明によれば、準絶滅危惧(NT)に指定されており、「Penthorum chinense」、ユキノシタ科の多年草です。河川の護岸工事や宅地造成が進み生育地を追われて絶滅が危惧されています。自然に近い川の中州などで見かけることがありますから、観察してみましょう。写真は9月5日に撮影しました。
つくば植物園の海浜植物展示区画で今年も見かけました。ハマカンゾウは橙色が鮮やかですが、このウスギハマカンゾウは、名前の通り、薄黄色の渋い色をしています。説明によれば、本州~沖縄にかけて分布し、「Hemerocallis×fallaxlittoralis」、ユリ科の多年草でです。ハマカンゾウとユウスゲの自然交雑種だと言われていますが細部不明な点が多いようです。写真は8月21日に撮影しました。
夏の終わり頃、つくば植物園の食の植物展示区画で美しい花を咲かせていました。北海道~琉球列島、台湾、中国の山地や土手などに分布し、「Hemerocallis fulva var. disticha」、ユリ科で、若芽や蕾が食用(揚げ物、お浸し、油炒めなど)にされると記されていました。薬用植物図鑑によれば、花蕾を採集して、熱湯で数分ゆがいてから日干しにしたものが生薬にされ、風邪・不眠症・利尿などに処方されるそうです。写真は9月5日に撮影しました。
つくば植物園の熱帯資源温室で柱に巻きついて咲いていました。説明によれば、メキシコ原産で、「Antigonon leptopus」、タデ科のつる性植物です。写真のように濃いピンク色の花がとても美しく、観賞用にも好まれるようですが、根の部分は食用になると記されていました。写真は9月5日に撮影しました。
つくば植物園の衣の植物展示区画で美しい花を咲かせていました。説明によれば、アフリカ~アジアにかけての広い地域に分布し、「Gossypium arboreum」、アオイ科で、わが国で品種改良されて栽培されている「和ワタ」はこのインドワタの系統だとされます。紡織原料、布団綿、タイヤの補強材などとして活用されているそうです。前掲のキヌワタとの違いを比較してください。夏に咲いて、9月には、実が割れて白い綿が見えるようになります。写真は9月5日に撮影しました。
つくば植物園の衣の植物展示区画で、夏の終わりころから花が咲いています。説明によれば、アメリカ~太平洋諸島に広く分布し、「Gossypium hirsutum」、アオイ科の多年草です。英名を「Upland cotton」と言い、和名はそのまま訳して「陸地綿」とも言うようです。紡織原料、布団綿、脱脂綿、タイヤの補強材等として使われているようです。写真は9月5日に撮影しました。
1978年にフランスで作出された黄金色の彩やかなフロリバンダローズ(FL)です。濃い緑の葉に浮かぶように見える丸弁カップ咲き、中輪の四季咲きで、花が多いのが特徴です。ほんのり甘い香りがします。写真は7月3日に撮影しました。
茨城県フラワーパークで撮影した写真も残り少なくなりました。1991年フランスで作出され、鮮やかなピンク色(ローズピンク)をした大輪のハイブリッドティローズ(HT)です。ビートルズのメンバーの一人「ポール・マッカートニー」の名前から名付けられたバラです。四季咲きで、香りが強く、長い間美しい花と良い香りを楽しめます。写真は7月3日に撮影しました。
1993年にフランスで作出された艶やかな濃い赤色のフロリバンダローズ(FL)です。剣弁高芯咲きで形が美しく、四季咲き中輪のベルベットのような花弁が特徴で、ほんのりと香りもあってとても優雅な感じがします。天才バイオリニストの「ニコロ・パガニーニ」の名前を付けられた有名なバラです。秋の陽射しを受けて、このバラを眺めながらコーヒーを飲み、遠くからバイオリンでも聞こえてきたら・・夢を見てしまいました。写真は7月3日、梅雨の雨で花が傷んだ時期に撮影しました。咲き始めた頃の写真が取れたら更新します。
第二次世界大戦が終わった1945年にフランスで作出されたと言われ、永遠の平和を祈って名付けられたとされる名高いハイブリッドティローズ(HT)です。写真のように淡いクリーム色、大輪の四季咲きで気品があり、香りも良いので、愛好家が多く、庭植えにして楽しむ方も多いそうです。嘗て伊勢神宮のバラ園でこの花を見た際、余りの美しさに釘付けになったことを忘れません。写真は7月3日に撮影しました。
1973年にドイツで作出された淡い黄色のフロリバンダローズ(FL)です。茨城県フラワーパークで、スタンダード仕立てにされて展示されていました。中輪の四季咲きバラで、とても良い香りがします。説明によれば、赤いバラのスタンダード仕立てで有名なのは、オーストリア、ウイーン王室外苑のローズガーデンだとか。日本で初めてこのスタンダード作りが紹介されたのは、明治初年、ウイーンで行われたオーストリア博覧会に行った津田仙氏が持ちかえって、東京の山下町の博物館に植えられたものだそうです。写真は7月3日に撮影しました。
1999年にドイツで作出され、とても落ち着いた色をしたクライミングローズ(CL)です。写真のように独特の落ち着いた色合いをしていて、直径約10cm位の花も大きく見えます。咲き方は、半剣弁抱え咲きだそうで、開花とともにロゼット状に広がってきます。名前のように「古典的な風情」を持つつるバラです。写真は7月3日に撮影しました。
1999年に米国で作出された白色の美しい四季咲きのフロリバンダローズ(FL)です。花の直径は7cm位の中輪で、中心部に雄しべの黄色いアクセントがあり、ほんのりティーローズの香りがします。鮮やかな赤系統の花が多いバラ園の中で、緑の葉の上に白く浮かんで見えるこの花はとても印象的です。写真は7月3日に撮影しました。