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2008.7.6 そら豆、とりがい、じゅんさい(初夏の風物詩)



(1)
この写真は、6月中旬のある日の食卓です。

チタン鍋で、そら豆を茹でました。
(もちろん、ご飯も、赤だしも、糠漬けもすべて、チタン鍋です。
我が家では、チタン鍋以外の物は、全く使っておりません。)

そら豆の塩茹での美味しいこと!
そら豆と言えば、文豪獅子文六を思い出します。
この作家は、そら豆の塩茹でが、殊の外好きでした。
この人の食を書いた著作が面白くて、昔よく読みました。
特に「食味歳事記」は、何度も読みました。

その頃の私は、大人の味覚、日本料理の粋というものを、書物の中
から、伺い知ろうとしていました。
天皇家の料理番、秋山徳蔵の文章も素晴らしく、躍動していました。
作家に食通が多いのは広く知られていますが、料理人もおしなべて
名文家揃いで、随筆類はどれも抜群に面白かったです。
(あの阪神大震災の日迄、私は、それらを含め約200册の料理関係
の本を所持しておりました。)


旬のとりがいが、ふっくらと厚みがあり、柔らかくて美味しいです。
貝類は、何と言っても、春ですね。

以前、…と言っても20年ぐらい前でしょうか? 友人の家で、生の
とりがいの刺身を頂いてから、その美味しさが忘れられません。
友人の家は、大阪の南東部で、毎朝三重の方から行商の魚屋さんが
来ていました。(それは、現在も続いているそうです。羨ましい。)

彼女は、そのとりがいを捌いて刺身にしてくれました。
私は、その行程は見ていませんが、とても大変な手間だった様です。
その美味しさは格別で、しゃりしゃりとした爽やかな食感と美味は、
市販されている、茹でたものとは、全く別物です。
私が、今だに、そのことを言うので、友人はあきれて笑います。



(2)
6月下旬の食卓の写真です。
じゅんさいを、酢のものにしました。(生姜を利かせて)
(美味しい酢の物のコツは、酢に出汁を少し加えることです。)
じゅんさいは、爽やかで美味しいですね。
季節の味です。本当に滋味でした。





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