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2010.01.18 震災16年目の昨日,神戸に行きました。


(神戸に住んでいた頃、行っていた喫茶店、レステカフェ)


昨日は、あの阪神大震災から16年目の日でした。
え?16年目?と言うことは17回忌?と思っていると、テレビでそう
言っていましたので、しまったと思いました。

昨日は、神戸の以前私が住んでいた処の近くへ行く用事がありました。
それで、神戸に居た時、いつも行っていた喫茶店へ電話してみました。
何故、しまったと思ったかと言いますと、13回忌の時のことを思い
出したからです。

4年前の13回忌には、この喫茶店の女性オーナーが、コーヒーだけで
なく、モーニングやランチ迄すべて、その1日無料提供されたのです。
その喫茶店は、震災前は木造の集合住宅が建っていて、そこが全壊して、
大勢の人が亡くなったそうです。
喫茶店は、その後へ建てられた建物の一部を借りて営業しています。
その為、オーナーは供養をしたいとのことでした。

私も、神戸の家が全壊し同じ丁目だけで44人の人が亡くなった激震地
に住んでいましたが、何故か旅行嫌いだったはずの私自身はたまたま
その日香港に居たため、命が助かりました。
その後、1年半の避難生活を経て、大勢の支援者のお陰で、神戸に戻る
ことが出来て、その後10年間そこへ住むことが出来ました。

私もぜひ供養をさせて欲しいと、喫茶店のオーナーにお願いしました。
そして、その時既に西宮に転居していた私は、大きな寸胴鍋に一杯の
善哉を炊いて、朝早くタクシーで神戸迄届けました。
タクシーの窓から、大勢の人達が神戸向かって歩いている列を見ました。
供養に向かっている人々の列でした。



(懐かしい店内です。)

喫茶店では、コーヒーと共に私の善哉を皆さんに振る舞ってくれました。
翌日の夕方、再び訪ねて行きますと、寸胴鍋の善哉が丁度最期の1杯を
残すのみになっていて、納めの1杯をどうぞ!ということになり、私の
お腹に美味しく納めさせて頂きました。^^
甘みの加減が抜群だとお客様達に言われ、大変喜んで頂いたそうですが、
私は善哉作りだけは、ちょっと自信があるのです。^^

その時、17回忌にも喫茶店が供養をされるのなら、自分もそうしようと
思っていました。
なのに、うっかりしていました。もう、あれから4年も経ったのですね。

喫茶店の女性オーナーは、13回忌の時もそうでしたが、昨日も早朝5時
から来ていると言っていましたが、震災の起こった時間である朝5:46
分に黙祷またはお経を上げる為だと思います。彼女は熱心な仏教徒です。


倒壊した家々の跡は、見違える様な大きなマンションが建っているところ
も多く、神戸の復興は著しいものに映りますが、でもよく見ると家の建た
ない更地がいまだに散見します。
まだまだ、神戸は本当に復興してはいないことを感じます。

昨日の震災記念日は、神戸で美味しいコーヒーを無料で頂いて、そんな思
いを抱きながら戻って来たのでした。



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