CubとSRと

ただの日記

新党結成会見のこと

2023年10月28日 | 日々の暮らし
 ・・・と言っても、日本保守党のことではありません。13年前の日記です。しかし、構造は同じような気がする・・・。

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 2010.04/11 (Sun)
 今日は、昨夏の大敗北より延々と続く自民党の「反省会の日々」について書こうと思っていました。「夕刻の備忘録」ブログで色々と思うところがあったからです。

 「分裂している時ではない。政界再編成、なんて、今言ってる時じゃない。今は民主党を解体する時なんだ」という論旨と、「本当に反省会に意味があったのか」という辺り、思いつくまま書いてみようと思っていたのですが、やめました。

 やっぱり今日はなにが何でも新党「たちあがれ日本」です。

 散々に言われてきました。
 まだ党名も決まらないうちから「政策が決まってない」「年寄りばかり」「わくわくしない」「若い議員が参加をためらっている」「両極端が一緒になってうまくいくわけがない」「立ち上がれるんだろうか」「何?立ち枯れ?」

 「たちあがれ」なんて命令されたくない、などと言ってたのは江川女史だったか(まるで甘えん坊のわがまま娘)。

 買い物に行って帰って来た四時前、見られないと思っていた新党発足の記者会見をニコ動でやっていることを知り、5分遅れくらいで見始めました。

 「やっぱり、今日はこれ書いとかなきゃ」。
 見ているうちにそう思いました。

 そう思って一時間近い会見を見たのですが、一番目立って一番よく喋っていたのは石原都知事でした。平沼、与謝野両氏の三倍ぐらい喋っている。
 些か気になったものの「発起人が喋るのだ、文句を言うことでもない」。
 そう思って見ていました。

 何しろ都知事、言ってることがやたらカッコいいんです。

 「確かに齢を取ってるよ。けど、今、この年代、会って交すのは時候の挨拶じゃない。『一体政治はどうなってるんだ』ばかりだ。みんなこの国のことを憂えているんだよ。君ら30、40、50の者はどうだ。揶揄して足を引っ張ることなら誰でもできる。君ら若い者にやって欲しいんだよ。」

 見終わって、再度テレビのニュースで都知事の演説がメインになっている(やっぱり)のを見ました。そこではライブで見た時、都知事がチラッと言った青嵐会の話、それを流していたのです。

 若い人も既に調べられたかもしれませんが石原都知事の、あの40年近い昔の行動。今回はそれと同じだったと気がつきました。

 小説家として若いうちから確固たる地位を築いた氏が次に飛び込んだのは政治の世界でした。
 そしてまだ若い石原慎太郎という人物は同じ若い議員の平沼氏らと共に派閥を超えた「青嵐会」という政治グループを党内で結成したのです。
 代表世話人は故中川昭一氏の父、中川一郎。渡辺喜美氏の父、渡辺美智雄。都知事は当選一回目ながら、幹事長です。

 「若い議員の力が自民党に新風を吹き込む。自民党を変える勢いがある。」私もそう思いました。
 (三島由紀夫氏の事件から三年。私、ただの生意気な大学生でしたが。)

 ニュースの中でその「青嵐会」の名簿が映されました。
 各個人の名前の下に血判が捺されてありました。血判状です。血判状をつくっていたわけです。
 思い出しました。何も知らない当時、私は
「何とまあ。極道じゃあるまいし。血判だなんて」
と思ったのです。

 皆さんはどう思われますか?
 「かための杯に双方一滴の血を落とし、それを啜って義兄弟となる」というのが有名ですが、「この時代に血判なんて」と思いませんか?

 実は本来、日本では当たり前に行なわれていたのです。連判状はみんな血判でするものです。
 やっぱりちょっとでも指を切れば痛いですからね。段々行なわれなくなっては来ましたが今でも誓詞に血判を捺して神前、師匠に呈するところはあります。
(かく言う私も数度血判を捺しています。勿論、政治結社でも極道でもありませんよ、念のため。


 ちょっと痛いくらいで大して出血するわけでなし、却って寒稽古なんかの方が大変だと思いますが、「覚悟する」という意味ではなかなか効果的なやり方です。
 それを代議士が30名余り集まって、やった。(森喜朗、浜田幸一、野田毅、玉置和郎などもいた)
 三島事件が大きく影響している、とは思います。血判状ではありませんよ、「憂国」の思いが、です。

 田中総理が日中国交樹立のために北京に行こうとするのを、やめてくれと必死になって頼み込んだりした。
 (台湾を切り捨てることになるからです)
 あれから、三十有余年。

 あの時以上に酷い状態になっている。なのに青嵐会に代わるものがいるのか。与党の中でそれを必死になってとめようとする者がいないのなら自民党がやらなきゃいけない。その自民党はどうなのか。

 今日は朝から色々な番組でこれをやっています。
「揶揄して足を引っ張ることなら誰にだってできる」という知事の檄に対し、会見会場がしゅんとなったことを伝えたところはあったでしょうか。伝えたところがあったとすれば、日本の報道、まだ一縷の望みがあるのですが。

 蛇足ながら。
 青嵐会結成の際には血判を押したというのは本当の話で 、「何もそこまでやらなくたって署名で良いじゃないか」とか「時代錯誤だよ」「芝居じゃないんだから」等、色々意見もあったそうですが、「それが大事なんだ。意気込みを『自分』に見せるんだ!」ということで、参加者が集まって署名血判。
 「あいたた!切り過ぎた!」「え?血が出ないぞ」「おい、どの指を切ったらいいんだ?」と、まあ大騒ぎだったとか。何だか体育会系のノリみたいですが。しかし、やっぱり期待以上の結束力が生まれたそうです。

 
コメント
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