先日、宝島社の「読んでおきたいベスト集!『太宰治』」の中で、たばこが出てくる記述を抜き書きしてみました。今回はその1です。太宰治さんは、一部を除き「たばこ」を「煙草」と記しており、しかも両切りタバコを愛好していたようです。
『ダス・ゲマイネ』
43ページ
ほどなく暑中休暇に入り、東京から200里はなれた本州の北端の山の中にある私の生家に帰って、1日1日栗の木のしたにねそべり、煙草を1日70本ずつ吸ってぼんやり暮らしていた。
58ページ
佐竹はしずかに腕を伸ばして吸いかけの煙草の火を山脇の端にぴったりとおしつけた。そうして佐竹の姿は厳のように自然であった。
『ダス・ゲマイネ』
43ページ
ほどなく暑中休暇に入り、東京から200里はなれた本州の北端の山の中にある私の生家に帰って、1日1日栗の木のしたにねそべり、煙草を1日70本ずつ吸ってぼんやり暮らしていた。
58ページ
佐竹はしずかに腕を伸ばして吸いかけの煙草の火を山脇の端にぴったりとおしつけた。そうして佐竹の姿は厳のように自然であった。
The other day, I picked up a passage about cigarettes in Takarajimasha's "Best collection to read! 'Osamu Dazai'".
This time it's part 1.
Osamu Dazai wrote "tobacco" as "TOBACCO" except for a part, and he seems to have been a fan of double-cut tobacco.
"Das Gemeine"
<page 43>
Shortly after, summer vacation began, and I returned to my birthplace in the mountains on the northern tip of Honshu, 200 ri from Tokyo. I lived in a daze.
<Page 58>
Satake quietly stretched out his arm and pressed the flame of his cigarette close to the edge of Yamawaki. Satake's appearance was as natural as a rock.