◇ ロビン・ウィリアムス主演、F・コッポラ監督だけあって、通常の人間の4倍で成長する主人公を題材にした荒唐無稽な物語が、とてもリアルで物悲しく、なおかつ友情や寛容の心にあふれ、一つひとつのシーンが強く心に残った。私は、映画や本に登場する「たばこ」のシーンを収集することをライフワークとしているが、今回は子どもの世界を扱ったテーマであることから、映画のスタートシーンの仮装行列にたばこの箱に入った人が登場し、病院に入るときに入り口でゴタゴタしたり、廊下で転んだりしていた。
◇ また、ジャックが校長先生に扮し、ルイの母親がたばこを吸おうとしたときに、それをさっと取り上げ、二つに折って捨ててしまう。そのぐらいしか、たばこが画面に出てこなかった。多分、これからのブロードウェイ映画において、「たばこ」はますます悪いイメージのシンボルに用いられると予測されるが、映画や小説の中には欠かせない存在感は維持し続けることだろう。
◇ ところで、「ジャック」の映像には随所に見所があり、とくにカメラのアングルさばきが新鮮であった。それから、言うに及ばないことではあるけれど、ロビン・ウィリアムスの演技力・表現力・主人公への感情移入など、その才能には驚きの連続であった。そして、私たちはロビン・ウィリアムスやF・コッポラ監督が最も尊敬する人物といえば、何をおいても「クロサワ」と答えていることを忘れてはならないだろう。日本の映画だって、捨てたものではないのだし、今後とも観客としての私たちを含めて、いい作品が生まれるような素地を育む気概を持つ必要があるのだろう。(Mon.11.Feb.2002)
◇ また、ジャックが校長先生に扮し、ルイの母親がたばこを吸おうとしたときに、それをさっと取り上げ、二つに折って捨ててしまう。そのぐらいしか、たばこが画面に出てこなかった。多分、これからのブロードウェイ映画において、「たばこ」はますます悪いイメージのシンボルに用いられると予測されるが、映画や小説の中には欠かせない存在感は維持し続けることだろう。
◇ ところで、「ジャック」の映像には随所に見所があり、とくにカメラのアングルさばきが新鮮であった。それから、言うに及ばないことではあるけれど、ロビン・ウィリアムスの演技力・表現力・主人公への感情移入など、その才能には驚きの連続であった。そして、私たちはロビン・ウィリアムスやF・コッポラ監督が最も尊敬する人物といえば、何をおいても「クロサワ」と答えていることを忘れてはならないだろう。日本の映画だって、捨てたものではないのだし、今後とも観客としての私たちを含めて、いい作品が生まれるような素地を育む気概を持つ必要があるのだろう。(Mon.11.Feb.2002)