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『自分の中に毒を持て』(その7)

2016年06月22日 | O60→70(オーバー70歳)
【167ページ】
若者は解放されている。このように若さが自由感を与えられている時代は、かつてなかっただろう。しかし、またそれゆえに、逆に自失していることもたしかだ。一応、身ぎれいだし、表情は明るい。が、その内面のむなしさも、おおいがたいのだ。
この矛盾ーー彼ら自身はもちろん、いわゆる大人たちも、とまどってしまっている。自覚するしないは別としても。

【114ページ】
純粋に強烈に生きようとすればするほど、社会のはね返しは強く、危機感は瞬間瞬間に鋭く、目の前にたちあらわれるのだ。
いつでも「出る釘は打たれる」。
だからといって気を遣って、頭を引っ込めてしまっては、人間精神は生きない。逆に打たれなければーー。「打ってみろ」と己をつき出す。打たれることによって、自他を開くのである。ますます拡大して爆発する存在になるのだ。

[ken] 自由と自失は、2016年の今、ますますリアリティを帯び、「一応、身ぎれいだし、表情は明るい。が、その内面のむなしさも、おおいがたいのだ」という若者や大人たちの表情が蔓延していると言えますね。そして、自覚できていないことの怖さを感じます。114ページの「逆に打たれなければーー。「打ってみろ」と己をつき出す」ことは、今のままの自分では可能かといえば、99.9%無理なのでしょうが残りの0.1%を諦めるつもりはありません。
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