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抜き書き帳『金子光晴』その10

2016年04月17日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
【285ページ】
『アフォリズム(格言)』も、ニーチェか、誰かの反映、ほとぼりで書いた臭気がつよい。自分自身で考えてはいないのである。感じるだけで、考えない時代。それが、大正という時代の限界として、僕らの心にうつる。

【288ページ】
僕が過分にふるい過去を背負っていたということは、しかし長い生涯には二重の利点もあった。一つは、過去の邪悪を承知しているために、反抗のあてがあったということである。

[Ken] 恥ずかしながら、私は高校生の一時期「格言」に救いを求め、ニーチェの書籍を買ってページが青くなるほど(色弱なので青色のボールを使用していました)、線を引いたりコメントを書きつけていました。思い返せば、まさに自分にとっての「感じるだけで、考えない時代」だったし、多少今でも引きずっているかなぁ~と納得させられました。
それから、無暗やたら否定したり反対したりすることは、年齢を重ねるに伴い自戒してきましたが、自分なりに「反抗のあて」はありますし、軽率な同調だけはしたくないと常日頃から考えています。(つづく)
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