ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

松喬、三喬さん、受賞記念落語会と祝賀会

2008-02-17 19:28:14 | 笑福亭松喬一門
旦那衆による、松喬師匠、三喬師匠へのお祝いの会。
75名の限定により、広間でまずは、乾浩明さんの司会でスタート。

まずは、三喬さんから、高校からの落語家への思いと、
就職に際しての、親御さんとの軋轢の話。

今でこそ、落語ブーム。落語家は、昔は飯が食えぬ芸人の代名詞。
それを乗り越えるだけの、「落語」への思いは、大きく今の三喬さんを。

演目は、「ぜんざい公社」、おもしろい。
40年前の、春蝶さん以来の生で聴く。

お役所の怠慢、サービスの悪さは、相変わらずであるが、
話全てが、新しく、オシャレ。

三喬さんを、リフォームの達人と呼びたい。


次は、松喬さんで、「へっつい幽霊」。

最初に、松鶴に弟子入りの時のはなし。
タッチの差で、鶴三(松喬)、松枝、呂鶴となる。

一年に、8本もネタを教えていただき、
兄弟弟子共々、良きライバルとして頑張ってきた。

鶴瓶と松鶴師匠との、コンテストでの「いらち俥」でのはなしで
松鶴師匠を思い出し、絶句。涙ぐむシーンも。

そして、松之助師匠に断われながら、御稽古をつけて頂いたこと。
はたして、この「へっつい幽霊」がそのはなしなのか。

でも、今日の舞台は、松之助師匠とダブって見えました。
私も40年前、松之助師匠の「仔猫」、「淀川」、「生貝」、
「三十石」、「桜の宮」、「ざこ八」、「人形買い」、「堀川」と生で出会い。
落語の面白さを教えてくれた、大師匠です。

熊五郎と、道楽息子の作次郎。そこに博打好きの幽霊の登場。

作次郎の抜け加減が良い。幽霊も可愛げ。
このはなしが、これほどおもしろいとは。

初めての料理は、一流の店で、一流の料理人で食するべきで
落語も、初めての噺は、一流の噺家で聴くべき。

この「へっつい幽霊」最高の出会いでした。


そのあと、会食で、松喬師匠、三喬師匠の手ぬぐいをいただき、
三喬さんには、色紙にサインまでいただく。

最後に、落語で綴る会席料理なので、あえて献立を、ご披露。

先付・・筍の木の芽和え、蛍イカ・・・・・・・・・・・・・・・「七度狐」
吸物・・蛤真丈、梅麩、菜の花、柚子・・・・・・・・・・・・「鴻池の犬」
造里・・蒸し鮑、鯛、あしらい一式・・・・・・・・・・・・・・・「祝のし」
八寸・・車海老鬼殻焼、玉子の巻焼、イカ鹿子焼・「住吉駕籠」
煮物・・高野豆腐、椎茸煮、牛タン・・・・・・・・・・・・・・「らくだ」
焼物・・鰻蒲焼、祝、赤飯添え・・・・・・・・・・・・・・・・・・「うなぎ屋」
蒸物・・鱈の白子、茶碗むし仕立・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」
揚物・・白さ海老天ぷら、ふきのとう・・・・・・・・・・・・「子ほめ」
酢物・・明石生け蛸、ふくさ胡瓜、茗荷・・・・・・・・・・「蛸芝居」
御飯・・お茶漬け、京すぐき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「京の茶漬け」
冷果・・温州みかん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「千両みかん」

洒落てますな。しゃれだけではなく、お味の方も、最高でした。
やまぐちさんに成代わって、お伝えを。

今日も、酒も、落語も、美味しい、一日でした。



文化庁芸術祭大賞、、、、笑福亭松喬
第一回繁昌亭大賞、、、、笑福亭三喬

受賞記念落語会と祝賀会
平成20年2月17日(日)、、正午より

江戸堀、、やまぐち

一、笑福亭三喬、、、、、、「ぜんざい公社」
二、笑福亭松喬、、、、、、「へっつい幽霊」

三、会食
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第451回、田辺寄席~笑福亭の底チカラ

2008-02-17 08:45:59 | 田辺寄席
夜席は、昼席とはうって違って、80人の入り。

だが、ゆったりの中で、笑いは大きく、
松枝師匠の「市助酒」では、落語の登場人物に、どっぷりつかる。

開口0番、文太師匠の「東と西」で東西の違いを・・・。

昔の大阪の町、「水の都」と水はキレイで。
お金になる野菜。今で言う伝統野菜が豊富であったと。

田辺大根、門真のレンコン、守口のダイコン、
毛馬のきゅうり、難波のねぎ、など。

「うどん」と「そば」。
「滑稽ばなし」と「人情噺」

地元であるので、やはり大阪、賛美。での、おはなし。

今日の、草若師匠の「ちりとてちん」について
おもしろくて、みているが、ウソもありまっせ。と。

最初のネタが、「ちりとてちん」はまず無い。
どてらを着て、稽古はつけない。
そして、3年も仕事をしていないのに、
あのような、大きな家には、住めないと。

又、あやめさんと染二さんが、出るとのことでみていたが
見逃したと、私も朝見ていたが、どの場面で・・・・。あらら。


一番は、喬若さんの、「道具屋」

トリの「市助酒」が長講の為、マクラもなしで、即、はなしヘ。

客のと応対のトンチンカンぶりは、面白みたっぷり。
と言いながら、それほどの「バカ」には演じていないのは、
逆に、わざとらしさが無く、好演。

二番手は、お目当て、鶴二さん。演目は「野晒し」

今日も、期待をすれば、するほど、期待以上に答えてくれる。
実力があり、いやみがなく、登場人物がすべて、良い人。

落語のはなし、そのものの面白さを伝えてくれる。

色紙にサインを頂き、ニンマリ。
3月の、「巴の会」、「夕陽丘寄席」も都合をつけて参加しなければ。


三番手は、文太師匠で、「黄金の大黒」

長屋連中の騒動しいこと。
「家賃の催促か」、「お祝いの口上」でやんや、やんやの騒ぎ。

でも、巻き寿司と、たこの握りの食べ違いに感心や、得心。
うまいなー。落語と言うのは、模写とデフォルメの芸。
人物の、心情模写もあるが、形態模写、しぐさ模写も大切。
いつもそれをおろそかにしない、文太師匠、真の噺家。

サゲは、「いま売りに行かなければ、値が下がる」ではなく、
「あまりに楽しそうなので、友達の戎さんを誘いに。」と・・・。

中入り

四番手は、猿笑さん。」、、、演目は「宗論と寄席の踊り」

息子が、キリスト教信者に、膝立ちして、まるでキリスト。
大きいこと、大きいこと。

やはり「火焔太鼓」とか「火事息子」とか「長短」とかの
江戸落語らしいのが、聴きたかった。

寄席踊りは、粋。奴さんをお見せしますと、引っ張りながら、
最後は、道具屋筋で買った、豆腐のサンプルで、やっこさん。

でも、舞台は、粋でした。

トリは、松枝師匠の「市助酒」、45分の熱演。

酒好きの市助が、遠慮しながらも、次第次第に、
酔っていくさまは、秀逸。

松枝師匠の顔が、だんだん赤くなり、身体が揺れ、目がすわり、
相手への気遣いも、次第に散漫。

酒のみの、気が大きくなる所と、気の小さいところが見え隠れ、
市助と、声をかけたくなるぐらいの、酔いっぷり。

市助どんのお酒に、じっくり30分は、お付き合い。

寒い夜に、一杯の日本酒が、欲しくなる、一席。

そして、仲間のおうち、「昭和町吉兆」で会食。

落語、酒、料理、友、すべて満たされた、一日でした。


第451回、、田辺寄席
2008年2月16日(土)、、、午後6時10分開演

開口0番、桂文太・・・・・・・「東と西」

一、笑福亭喬若・・・・・・・・・「道具屋」

二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「野晒し」

三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「黄金の大黒」

中入り

四、笑福亭猿笑・・・・・・・・・「宗論と寄席の踊り」

五、笑福亭松枝・・・・・・・・・「市助酒」
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