ぼくの短歌ノート | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
☆☆☆
またしても、短歌の本。
穂村弘さんが、「群像」誌上に連載された「現代短歌ノート」をまとめたもの。
近現代の名作から中学生の投稿まで気になる短歌をご紹介。
そのなかで、私のお気に入り10首を・・・・・。
よくわからないけど二十回くらい使った紙コップをみたことがある(飯田有子)
体などくれてやるから君の持つ愛と名の付く全てをよこせ(岡崎裕美子)
したあとの朝日はだるい自転車に撤去予告の赤紙は揺れ(岡崎裕美子)
ボールペン中身のインクみ見えるのに書けないいらだちぐるぐるをかく(吉田洋和)
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日(俵万智)
「おぢいちゃんしぬまでながいきしてください」誕生祝いは孫からの文(高橋雅雄)
牛乳のパックの口を開けたもう死んでもいいというくらい完璧に(中澤系)
バスを降りし人ら夜霧のなかを去る一人一人切りはなされて(大西民子)
最後だし「う」まできちんと発音するね ありがとう さようなら (ゆず)
お軽、小春、お初、お半と呼んでみるちいさいちいさい顔の白梅(米川千嘉子)
女性の歌が、好きな傾向にございますな・・・・。