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単行本で出たときに気になってた本ですが、高くてよう買えなかったのですが、文庫本になったので早速購入。
短歌というより狂歌。やはり芸人さんがつくる短歌だけに、どこか自分を卑下して、ひたすらちいさな不幸に見舞われる日々を短歌に・・・。
生きるって難しいなと、言いたいことが言えなかったと、昨日も思ったし、今日も思ったし、明日も思うだろうと。
やはり、漫才の人、あなたに笑ってもらうために、僕の不幸を短歌にしてみましたと。
気に入った短歌は、
・スパゲッティがパスタになってバイキングがビュッフェになっても僕は僕
・鴨せいろ一枚もりそば一枚で鴨汁シェアしてたべるあいつら
・連ドラが菅田将暉のアップで終わりCMが菅田将暉ではじまる
・君と見たキリンを忘れる見たことも忘れる君のことも忘れる
・ひまわりも枯れる季節だ この交番いつ見てもパトロール中だね
・置くだけのブルーレットとなんとなくただここにいるだけのぼくたち
・道を行く人の夕食を予想することで世界と繋がっている
・ものすごい数のハトが集まっているおじさんに人は集まらない
・あの数ある自転車の中でただ一台倒れているのがそう僕のです
・ネクタイの前後の長さが合わなくて靴紐も緩いような気がして
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