旅行好きのブルガリア人。最近は自家用車が主流になりつつありますが列車の旅も今でも人気です。列車はボロく、車内は汚いけど何せ安い!! ソフィアから黒海沿いのリゾート、ヴァルナまでクシェット(簡易寝台。日本の3段B寝台みたいなもの)を使っても何千円でもありません。日本だったらすごく高いけどね。
それから、日本にはないサービスも。友人のレリャ・ラルカ(ラルカおばさん)は、何でも5人子供を産んだので一年に一度、10日間まで有効のブルガリア国鉄フリーパスをもらえるんだそうです。彼女の住むラドミルから隣町のペルニックまで往復しても、約600Km離れたブルガスやヴァルナまで往復しても同じ!! タダ!! スゴ~イ!! (と言っても、彼女は忙しすぎて旅行どころじゃないんだけど・・・)
この、ラドミルの駅、ものすごい田舎ですが、マケドニアとの国境に近いキュステンディル行きの路線と、ギリシャまで行く国際路線との分岐点。またここからソフィアに毎日通勤する人も多いこともあり結構乗降客は多いんですよ。
昼に駅に行くと、売店がいくつも開いています。そして1軒、メハナのような食堂も・・・ 一度ラドミルで昼食をとることになったのでその食堂に行ってみることにしました。
駅のホームにまではみ出してテーブルとイスを出しています。中に入ってシュケンベ・チョルバとパンでも注文しようと思って見てみると、壁にはサインペンでメニューが書かれた紙が貼ってあります。メニューがチョー豊富!! と思ってよくみたら、半分は飲み物のメニューでした。ウォッカ、ウィスキー、ジン、ラキア、マスティカ(ギリシャのウゾに近いスピリッツ)、ヴィノ(ワイン)、ビラ(ビール)などなど。ウォッカやラキアは何種類もあります。 食事のメニューのほうは・・・ こちらもいっぱいありました。ピレシュコ(鶏肉)だと、パルジョーラ・パネ(フリッターのような揚げ物)、スカラ(グリル)、ハプキ(一口大のから揚げ?)などなど。一般的なキョフテ、ケバブチェなどもあります。サラダメニューもいっぱい。肉料理につけるガルニトゥーラ(付け合せ)もあります。お~、これは予想外だなあ。
注文して、ホームに張り出した(?)テーブル席に座ると・・・ 結構いい感じ。でもテーブルの横をかばんを持った人たちが通っていきます。次の列車に乗るんだろうな~。その急ぐ人たちの気ぜわしさをもろに感じながら、頼んだキョフテ2個+ガルニトゥーラとパンをパクパク・・・それにシュケンベ・チョルバ。 結構おいしいぞ、この店。にしてもなんだか落ち着かないな~・・・
そのうちに、定刻から少し遅れて、ノロ~いディーゼル機関車に引かれたキュステンディル行きの列車がやってきました。ドアは手動。しかも入り口は高く、よじ登る感じです。もう乗降客がいないかあたりを見回して車掌さんは笛を吹き出発します。心の中で「いってらっしゃ~い。」
鉄道マニアにはなんともうれしい(?) おすすめのトレイン・ビューのお店・・・ かな?