ペルニックからソフィアまでの道路は、途中までは普通の国内道路(それでも地方幹線)ですが、ドラギチェボという集落から先は、ギリシャからの道路が合流する「メジュドゥ・ナローデン・プット」(国際道路)です。ギリシャまで船で運ばれてきたコンテナや荷物がこの道路を経由してブルガリアに入ってきます。日常的に大型トラックが多いことに加えて、金曜日や休日前にはセロ(田舎)のある南方向に向かう車でソフィアからペルニックに向かうこの道路は大渋滞になります。ギリシャ方面への道路の分岐点までソフィアからず~っと車がつながって、普段では20分ぐらいのところが1時間以上かかる状態になります。さらに、タダでさえこんな状態なのに、春先にはさらに交通事情を悪くするある現象が起きるのです。
いきなり前を走っている車がスピードを落としたり、大きく左や右に蛇行を始めます。そして、それについていくかのように、あるいはそれをよけるかのように、いっせいに後続車もグネグネ、グ~ネグネ。ラーダも、ゴルフも、タクシーも、大型トレーラーも、バスも!
実は、道路が穴ぼこだらけなのです。あまりに道に穴が多いので、先日大家のゴショと(うちのトイレを救ってくれた)バリュと一緒にソフィアに行ったのですが、その途中、蛇行運転をしながら「ブルガリアにはドゥプキ(=穴)が輸出できるほどたくさんあるぞ! 日本にひとつ1レバで売ろう、そしたらブルガリアが金持ちになる」なんていっていました。(何悠長な事言ってんだ! 怒)
日ごろから重い大型トラックが多いことに加えて、この国際道路、場所によっては石畳の上にアスファルトをひいただけ、またそうでなくても舗装が悪くて、アスファルトがえぐれて10cmくらいの深さの穴があきます。さらに雪の時期に塩(凍結防止剤)まき、除雪車、冬用タイヤと道路を傷めることばかり。穴の大きさも30cmくらいから大きなものは道幅の2/3くらいのものも!! これじゃよけられないじゃん! ひどいときには対向車がこちらの車線を堂々と走ってきて「あれ、ここ日本と同じ左側通行だったっけ?」と錯覚してしまうくらい。制限速度60Kmと表示してあるところにそんな穴ぼこが道中にあると急に前の車がスピードを停車寸前まで落としたり、また気づかないで穴にはまると「ゴンッ!!」と音がして車がジャンプ!(私の体もジャンプ!) 当然車にもいいはずがありません。だからこの国の車はボコボコのポンコツなんだ・・・ 写真を見ていただければこの穴がいかに大きくて深いかお分かりいただけるかと思います・・・
深さ10cmくらいの穴ならともかく、道路の側溝やマンホールのふたがなくなっていて車がはまることもしょっちゅう。道端にはそんな状況で緊急停車した車もいっぱい止まっています。そんな道路状況なので、前の車が蛇行運転を始めたら、その走行ラインに沿って後続車もグネグネ蛇行を始めるのです。これがまたスリル満点。スリル満点くらいならともかく、生死にかかわることなのです。先日、ソフィア市内の高速道路では穴にはまって立ち往生した車に後続や対向車など5台の車が突っ込み、何人か死んだそうです。おお~、コワ。
以前は車酔いしやすく、また乗るとすぐに眠ってしまっていた私でしたが、ブルガリアに来てからはそんなヒマはなくなってしまいました。「ワーッ、キャーッ、あぶな~い!」 事故にあったせいでしょうか。とにかくコワい!そしてそんな蛇行車たちを左から抜いていくBMW、アウディ、ベンツなどの速い車、時には大型バスも。コワすぎます!!
路線バスも、路上駐車の車も、そして馬車や歩行者までが同じ道路のうえに・・・ああ~ブルガリアで運転するには反射神経や動体視力、さらにはどこに穴があったかを覚える記憶力もよくないとね~!! ここで運転できたら日本での運転はのんびりしすぎて居眠りしそう・・・ (春だし。)
ちなみに今いたるところで道路の改装工事中です。ソフィアの外環状道路も全面(!?)通行止めにして工事しています。もう少ししたら少しは安心して運転できるようになるかなあ・・・
ギリシャ人は道路の舗装もまともに出来ないのか!と文句を言ってたところですが、さすがブルガリアはその上を行ってますね~。
salahiさん、こんにちは。一度ギリシャに行ったとき、ブルガリアからギリシャに入ったとたんに道も天気もすべてががらりと(もちろん良い方にに)変わった気がしましたが・・・
snowさん、コメントありがとうございます。やっぱりこれってバルカン共通なんですかね。(特に旧共産圏)仕事をつくるために長持ちしないようにやっつけ仕事・・・という話もあります。