どんたく・・・ といっても、九州は博多で5月にあるお祭りではなくて、その語源になったほう・・・ オランダ語の「日曜日」が語源だって。
やーっと過ごしやすくなった10月のブルガリアはソフィア。でも、昼間はまだ30度近くまで気温が上がることも。ホントにどーなってんの? と思う今日この頃。このいい時期にヨーロッパのLCC界ではおなじみ「WIZZAIR」で安いチケットが取れたので、オランダに行ってみることにしました。なぜオランダ? かというと、何と!! ワタシの高校の先輩がいるから!! 彼女はアムステルダム・マウデルポート駅から徒歩圏の住み心地のよさそうな街に住んでいます。
でも、WIZZエアーはさすがは格安航空会社!アムステルダム・スキポール空港ではなく、ドイツに程近いアイントホーフェン空港に飛びます。アイントホーフェン空港はこの航空会社だけでなくあの悪名高い(?笑)「ライアンエアー」もたくさん飛んで来ます!! ターミナルは増築中のようですが、今のところシンプルで分かりやすく、乗り降りは飛行機からターミナルまで「徒歩」!! まるで「格安航空会社の巣」のような空港!!
空港からアイントホーフェン駅までは芋虫のような形のバスで約15分。さっそくバスや空港の周りの建物から「モダンアートの国」オランダを感じます。新しいビルはどれも、「えっ!? この形?」と思うようなユニークなデザイン。でも、ホントはどっちかと言うと、もーっと昔の、オランダが世界の覇権を握っていた頃の威厳を髣髴とさせるようなレンガ造りの建物がスキっ!!
そして「鉄」なワタシのお気に入りは「犬の鼻電車」!今でもまだまだ現役です!! でもアムステルダム近郊では見なくなったかな?
そしてビックリしたのが、アムステルダム中央駅(あの、最近修復が完成した東京駅がモデルにしたと言う・・・)の階上のカフェ、バー、ファストフードが並んでいるところ!! 昔は豪華な待合室か、はたまたレストランであったであろうところが、今では「スタバ」!! 降り出した雨から逃げ込んだのですが、あたたかいチャイラテをすすりながら見渡すと、百何十年の重みを感じさせる歴史的建造物の天井が・・・ こりゃスゴイ!!
それにしても暖かいソフィアから来たら、アイントホーフェンは少し肌寒く、そしてアムステルダムは風が強くて雨が降って寒~~い!! 先輩いわく、
「ここって強い風のせいで天気が変わりやすいのよ。雨もよく降るし。その上干拓地で地べたが冷たいの。だから足から冷えちゃって・・・」 確かにアムステルダムの女子の皆さんはもうロングブーツ!! ソフィアではまだ半袖、サンダルの人だっているのに!!
実はワタシ、アムステルダムは2度目。以前は2000年で、「来年からユーロ導入!」という時で、まだそのときの通貨はギルダーだったですネ。その頃中央駅の前はもーっとアヤシイ感じがしたんだけど、今は何だか工事、補修がすすんでて、すっきりした感じ。つーか、駅から道路からどこもかしこも修理中・・・ 「何か、もうずーっと何年も修理中ってトコ、多いのよネ~」、と先輩がポツリ。
ワタシのような観光客が街中に多いこと多いこと!! もともと見るところの多い街だし、国としても観光事業に力を入れているのか、そのための工事なのかな? えっ!? オランダ人って結構のんびりしてるからそれで工事が終わらないって? 「そうネエ、オランダ人も時間はあんまり守らない人が多いわね~。15分くらい遅れるってことはしょっちゅうよ」とは先輩の観察。何だか「博多時間」みたい(笑)。 博多はそんなものもオランダから輸入したんでしょうか? 国鉄の電車も、そういえばぜーんぜん遅れてたり、工事のために路線を変更してて分かりにくかったり、が、アイントホーフェンからアムステルダムまででも何回もあったもんネ。それに加えて「アムステルダム何とか」って言う駅があまりに多すぎ!! さらに「アムステル何とか」駅までいくつもあるし・・・ これってなんか千葉みたい(笑)。 JR千葉駅のほかに西千葉、東千葉、本千葉、千葉みなと、それに京成を入れるともっとあるし・・・ 昔は京成国鉄千葉駅前、なんてまったく主体性のない駅まであって・・・ どこがどこだか一瞬迷う・・・ みたいな。
やっぱり一度じゃ分からないアムステルダム。もう一度来れてよかった!!
ソフィア市中心部に用事で出かけたら思いがけず夕立!! ザザーっと降る雨を避けて「セントラル・ハリ」の建物の中に。2階でジュースを飲みながら一休み・・・ するとワタシの様に雨を避けて駆け込んできた人たちで混んできました。たちまちフードコートのテーブル席はいーっぱい!! ワタシのところも相席になりました。すると、会話が始まりました・・・
ワタシののテーブルに来た人たちは何とリビア人!! この「ハリ」の建物のまん前に「ジャーミヤ」(モスク)があるので、もともとこの辺はアラブ世界出身の人々がよく来るのですが、やはり・・・
「あなた、ドコに住んでるの?」と聞かれたので、
「リューリンよ。」・・・ 相手が男性だったので大まかに・・・ すると、
「あー、リューリンね。今いーっぱい友達が住んでるよ。7丁目のスーパー「カウフランド」のそばに集会所があるしねー。」 ええっ!? そうなのっ?知らなかった・・・
すると彼は続けて、「そういえば、先日リューリン区役所バス停でアナタ、見たよ!」 何と・・・ ワタシは有名人?!(苦笑)
でも、言われてみると最近頭をスカーフで覆った女性+子供たちの一団が以前に比べてずいぶん増えたような・・・ ブルガリア全体にはトルコ人はたくさんいます。でも、自分はイスラム教徒であることを見た目にも分かるような形で歩いている女性はソフィア市内、特にリューリン地区では以前はマレでした。でも、ジャーミヤがこちらにもできたらそうなるかも。
ブルガリアの極右政党は基本的にトルコ系住民やイスラム教徒に対して攻撃的・・・ 去年、ソフィアの中心部、例のその「セントラル・ハリ」の目の前の「バーニャ・バシ・ジャーミヤ」で極右政党のひとつ「アタカ(=攻撃)」が騒ぎを起こし、「トルコ系住民は出て行け」運動を繰り広げました。ケガ人も出す始末。「こんなことをすると有名なアルカイーダとかがただじゃすまさないのでは?」とまわりをハラハラさせたものでしたが、そのせいもあって比較的おおらかな庶民の街リューリンに移り住んできているのかもしれません。
そして最近のニュースで話題なのが、ブルガリア、トラキア平原のパザルジックと言う町で、「ラディカルニ」(地元民の使った言葉ですよ。急進的な、とか原理主義的な、と言うニュアンスに聞こえましたが・・・)なイスラム教徒がいて、「ブルガリアの法律には従わない、コーランにしたがって生きるんだ!!と言っている」とブルガリア人が非難して、裁判沙汰になっている、と言うものです。理由はたいしたことはなく、「殴った、殴られた・・・ 目しか見えない黒い服を女性が着ている、あれじゃだけが誰だかわからない・・・」なんてことが本題だったみたいだけど・・・
確かにブルガリアの歴史上「ポマック」という人たち(人によっては差別用語だと言う意見もあるようですが・・・)がいて、ブルガリア人でオスマントルコの支配下でイスラム教徒になったと言う背景があったり、今年の夏、ブルガス空港でのテロ事件でイスラエル政府や、ブルガリアでニュースを聞いた人たちがこの事件をすぐにイスラム教徒の犯行とみなす声明を出したりしたことも影響しているのかな・・・
もともとブルガリアはアラブ世界(中東や北アフリカ)の国々とは近しい関係だったそうです。エジプトのムシャラフ前大統領とバイ’・トーショ(トドル・ジフコフ元国家元首)はお友達だったと言うし、リビアのカダフィ大佐もブルガリア人労働者をずーっと受け入れていました。トルコをはさんでブルガリアから見て「おとなりのおとなり」と言える国にはイラク、シリアなど今よくニュースで聞く内政ゴチャゴチャ系の国々・・・ 難民も流入してきてるのかなぁ
そんなある日、スーパー「カウフランド」の近くからラマダン明けのパーティーの明かりと歓声が!! ひっそりと、でも着実にアラブの人々はリューリンに根付いているようです。 さらにワタシみたいな東アジア系(中国人や韓国人)の人たちもソフィアには増えてるし・・・いずれにしても庶民の街でみんなが穏やかに暮らしていけるといいな。
開業からほぼ1ヶ月、ソフィア市民の生活にずいぶんと浸透してきた地下鉄2号線。以前に比べて同時に開業した駅が多いからか、それとも「鉄」への情熱が失われてきたものか・・・ 一気に降りつぶしと言うわけには行かず・・・ そういえば日本の「鉄」で有名な横見さんも以前に全駅下車をしていたころのほうが情熱を持って「降りつぶし」していたとブログに書いてましたが、そんな気分?
でもあと5駅、そしてワタシや友人たちに結構関係がある駅が残っているのでガンバって行ってみよ~♪
ソフィア中央駅の次は「マリア・ルイーザ」駅。マリアルイーザ通りって、パスポートセンターの前を通ってソフィアの真ん中を貫く「ビトシャ通り」につながってる目抜き通りなんだけど、ここまでつながってたんだなあ、と再発見させられます。ちなみにここ、友人のおばあちゃんたちがよく入院する「ペタグラツカ・ボーニッツァ(=第5市民病院)」の最寄り駅。これからよく使うことになるかなあ・・・
そして次の駅は「ハン・クブラット」。ナデジュダ地区の入り口、大きなロータリーの高架橋から降りてきたらすぐに地下鉄の駅があります。あまりに地区の入り口過ぎて、直接便利に使える街区(?)が特にないのですが、でもこの駅はとっても重要!! だって、次の、駅自体は明るくて何だかデザイン的に面白い「ナデジュダ」駅では、駅を降りて徒歩で自分のおウチまで帰れる人がたくさん降りるけど、バス停が近所にない!! だからスボヴォダ地区、トルストイ地区などに住んでる人、そしてナデジュダ地区でもバスを使っておウチまで帰る人は「ハン・クフラット」駅でバスに乗り換えるか、いっそ中央駅や「ライオン橋」からそのままバスに乗って帰る方が便利・・・
でも、この地区に向かうバス路線、地下鉄に合わせて路線が変更されちゃって、 いきなりどこなんだか分からないところをグルグルと回っていくことに・・・ 「空気輸送しかしてないじゃないか!! 地下鉄が出来てかえって不便になったゾ!!」とナデジュダ地区の住民は大激怒!! このロータリーから人間の鎖でナデジュダ地区の道路を封鎖して抗議しようとしていたらしい!! 話によると署名運動が功を奏して85番が元のところを通るようになるんだって・・・
ナデジュダ駅の次は「ベリ・ドゥナフ」駅。ここで6番のトラムに乗り換える人たちがたくさん!そしてここ、地下駐車場が完備され、駐車料金は何と!! 2時間タダ!! ソフィア周辺のセロの人たちがここで「パーク・アンド・ライド」してくれるのが目当てのようです。2時間タダは魅力だけど、でも一日車を駐めてると、結構かかるかな?
今回開業した2号線最後の駅は「ロムスコ・ショセ」駅。以前からの終点、オベーリャ駅からこの駅を過ぎるところまで、地下鉄なのにずーっと高架橋の上を走ります。だからこの駅はロータリーの中にドカンと建つ「橋上駅」。なんでも土地が柔らかくて水を含みすぎていて地下を掘れなかったんだって。
この駅から外を見ると・・・ 「バカレナ・ファブリカ墓地」が目の前に広がる、何と「墓ヴュー」な駅・・・ 特に新しいお墓がどんどん増えて、墓地が広がっているのが毎回目に見えて分かるような・・・
今度開業した駅は、意外と上り下りが大変なのに下りのエスカレータがない、と友人のお年寄りたちには結構不評!! エレベータはどこもついているけど、いつまでキレイなままでもつか・・・ ブルガリアのドコでもそうですが、すぐに落書きされたり汚されたりして壊れて動かなくなりそう・・・ でも2号線開業に備えて冷房の効いた新しい電車も増えたソフィア市営地下鉄!! 古い電車はギロチン・ドアでちょっとコワいけど、冷房がなくても夏は涼しく、冬は暖かい・・・ ぜひ、こちらにおいでの際は使ってみてね!!