バンスコから引き続きドライブ・・・ ここからさらに奥に進むと温泉街がいくつも出て来ます。オグニャノヴォ、ゴッツェ・デルチェフを通ってギリシャ国境へ・・・ でもそこまで行くのは大変なので手前の方だけ。バンスコの周りにはバーニャ、ドブリニシュテという小さな街がありどちらも地図上では温泉マークが!! ドブリニシュテはブルガリア国鉄のナローゲージ線の終着駅があるところで、大荷物でなければ駅からどこでも歩いていけるコンパクトさ!!
町の中心っぽいところに車を止めてみると、スーパーマーケットもない小さな街です。小さな食料品店や「セメイン・レストラン」(訳すと「ファミリー・レストラン」だけど、日本のファミレスとは大違い。笑)や小さなお店が少し。食料品店の入り口でネコたちに出会いました。どうやらママとその子どもみたい・・・
車の通りがそんなにないからあまり轢かれる心配はないみたいだけど・・・ お店で買い物した人たちからパンをもらって養われ、かわいがられているので大丈夫だよね。
道で会う人に、「すみません、温泉施設はどこですか?」
「あ~、まっすぐ行って左!!」 と、超アバウトに教えてもらってもスグ分かりました!! ここだー!!
40℃以下のぬるめのお湯で効能もいろいろあるなァ~。中もけっこうまあまあキレイです。よし、ここ入るっ!! 個室の「ヴァナ」を借りました。地元の人たちが入っている大浴場でも、日本の銭湯みたいでいいんだけど、写真を撮りたかったのでネ。
あァ~いい湯だー♪ ソフィアの自宅にはシャワーしかないのでお湯に身体をつけてほーっとするのは久しぶりー!! 身体の芯からあったまるぅ~♪
汗をふきふき温泉施設の入り口ホールまで来ると地元のおじちゃん、おばあちゃんたちがいっぱい!! 「いい湯だったヨ!!」というと皆もうれしそう・・・ 地元の誇りなんだろうな~
来るときには気付かなかったけど、この温泉施設の建物の横に半地下のコンクリートの建物があります。もしかしたらサウナか何かかな? と思って入ろうとしていたおばさんに聞いてみると、「洗濯場よ!」・・・ そう、温泉の温かいお湯を使った公共の洗濯場だったのです。確かに外には洗った毛布やキリム(じゅうたん)が干されていました。中はどうなってるのか見てみたい、何なら写真を撮りたいと思っておばさんに尋ねると・・・
「あーっ、ダメーっ!! 今中で(別の)女の人が身体洗ってるから~」 あらら・・・ 「洗濯ついでに自分の身体も洗っちゃえっ」てか?
この街、ドブリニシュテは、バンスコとは別のゲレンデが街のすぐそばにあるし、ホテルも何件かあります。一番この温泉に近いところに「マケドンスカ・クルチマ」(マケドニア風酔処?)という感じのいい居酒屋レストランがありますが、ここはホテルもやっているようです。ブルガリアの田舎が楽しめる、ちょっとひっそり静かなスキー&温泉地・・・ また絶対来たい!!
庶民の街リューリンはビトシャ山からの冷たい風でみんなブルブル~・・・という冬が始まりました。特にウチの周りだけ、外環道のすぐ向こうに広がる荒野(?)からビュービュー吹いてくる風も加わって、さぶっ!! 気温よりも雪よりも、肌に突き刺さる感じがします。それでも今年はずいぶん暖冬・・・ 今のところは、ですが。
ここはワタシの身体のスイッチを真冬モードに切り替えるべく、一気に大雪が降っているであろうスキー場に行ってみよう!! ついでに少しできたらスキーもしちゃおっかなー?! 40代のワタシにとってスキーは青春!! トモヨちゃ~ん!!ではないですが、サーフ&スノー、チューチュートレイン(いぐじゃいるでもニール・セダカでもなくZoo!)、広瀬香美を家を出るときからかけながらゲレンデにGO!! でした(笑)。 寒くってちぢみこんでしまいそうなときにテンション上げるゾ!!
というわけで、ビトシャ山の向こうのさらにもう一段高いピリン山脈に行ってみました。途中から目の前にドド~ンと見えてくる白い山!! ワクワクします。車はタイヤをスタッドレスにしてあるし~♪ (あ、11月からブルガリアの法律上冬タイヤにしておかないといけませんけどネ)
バンスコはその筋じゃ有名なゲレンデだそうです。ヨーロッパではリーズナブルで、それでいて本格的なコースもあるようで、けっこう名の知れたスラロームの選手が来たりするそうです。それに、バンスコの街までの道路はとてもよく整備されています。
が、しかし!! バンスコの街のところまで来てみても・・・ 雪がないっ!! ゴンドラはスッカラカラ~んで上に昇って行きます。まだ、やってない!? 確かにバンスコに行くまでの間にスキーやボードを積んでる車は一台もいなかったし。ただ、バンスコの街の手前から見るとゲレンデらしきところには雪があったみたいだけど・・・
そのせいか、バンスコの市街地は手持ち無沙汰げにプラプラと散歩する外国人観光客がちらほら・・・ その日はと~ってもいい天気で、寒いどころかみんな薄着で外カフェ、外席レストランが人気でした。
でもよく見ると、観光客よりも、これからのスキーシーズンに向けて開店の準備や工事をしているブルガリア人労働者がほとんど・・・
そのせいか、外国人観光客を目当てにしているレストランなんかでは少ないお客さんをぜひともウチにっ!!と必死に客引き(笑) ワタシが日本人だと分かると、「ハイッ!! ワカリマスカっ!! トラナガサマっ!! カンパ~イ!!!」(苦笑・・・そしてちょっとウザい・・・)
バンスコのリゾートマンションはまあまあ売れているようで、すでに衛星アンテナがついている部屋がいーっぱい!! ホテルもレンタルスキーもすでに充実しています。 いつ大雪が降ってお客さんがドドーッと来てもOKです。ブルガリア人だけでなく、ロシア人、ギリシャ人も来るみたい。この冬、また来れるかな~? ちなみに下から見る限りですが、初心者コースだけでなくかなりの急斜面もあるみたいです。
前出の、ウチの近所に住むドラは、「仕事を探してるんだけど、インターネットで情報、上がってないかしら?見てくれない?」と言ってきました。新聞で探す、と言うのが今まで一般的でした。ブルガリアでは「ポズバネーテ(電話して)」というのが特にそういう情報に特化してますし、普通の新聞にも少し「売ります・買います」欄みたいなのもありますが、これだと、情報がリューリンあたりの店頭に出る頃にはすでに古くなっており、すぐに買って連絡しても、すでに誰かが雇用された後だった、ということがしばしば・・・
う~む、ネットでねぇ~・・・ ブルガリアではギュヴェチとかジョブ・タイガーなんてサイトが有名なのですが、もう一つ、ALO(アロ=ブルガリア語で電話での「もしもし」)というのを見つけ、そこの就職情報を見てみました。するとこのサイト、情報が最新のものからトップに上がるので便利!すぐに一つ、掃除婦の募集を見つけ、プリントアウトしてドラに渡しました。ドラはすぐその場から電話し、即決!! 住居棟の入口(つまりヴホッド)とその階段の掃除を週1回で月50レバという、本当に小さなものですが、完全無職よりはずいぶんマシです。
今ソフィアではこれくらいが相場の給与・・・ でも同じような仕事を後3つ見つければ月200レバになり、息子と一緒に持ち家に住んでいるドラとしてはやっていける収入になるんだとか。掃除も、これくらいなら重労働ではないし続けられそうだ、希望が持てそうだ、と大喜び!! よかったネ!! でも、この同じサイトでもこうすんなり行くような情報はいつもあるわけではないようです。
これまた前出の、トリアガルニカ地区に住むラトカも失業中・・・ こちらもネットで検索していたようですが、どうしても条件に合うものがありません。「どうしよ~!!! 冬よ~もオ~!!」と、緊急事態になりつつあります。
と、そんなある日、地下鉄リューリン駅のそばでニッコリのラトカとバッタリ!! 紙コップのコーヒーを片手に、「やったワ!! さっきこのコーヒーを買いにカフェに入ったらそこ、軽食も提供しようとバーベキューグリルもいれてたのネ。で、お店の人が一人だったから、『これ全部一人でやるんですか?』って聞いたのよ。そしたら、『イヤ、ムリっぽいから誰か調理専門の人を雇おうと思ってるんだ』ですって!! で、すぐその場で私やります、って申し込んじゃった!! うまく行くとすっごくうれしいワ!! ここ、なんでも便利な場所だし!!」 よかったね~!! こういうチャンスに目ざとく、ポジティブにいかないとなんないもんネ。機転を利かせて、たとえ小さな仕事でも見つかるといいネ!! だって本格的な冬がもうすぐだから・・・