MOONIE'S TEA ROOM

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『<アルケミスト6>伝説の双子 ソフィー&ジョシュ』

2014年01月15日 | BOOKS
『<アルケミスト6>伝説の双子 ソフィー&ジョシュ』
マイケル・スコット
橋本恵 訳
理論社


 『アルケミスト』シリーズ最終巻です。

 正直に言ってしまうと、5巻までの段階で「こんな展開で、あと1冊でどうやって終わらせるっていうの???」と不安が大きかったのですが、一人の人物の左手がぐぐっと結末を引き寄せていきます。

 複数の時代・複数の世界・複数の場所での戦いが同時進行し、世界中の神話に登場する神々や人類史上の伝説の人物など「多すぎるでしょ!!」と嘆きたくなるキャラクター数のうえ、裏切りや心変わりで敵味方がどんどん入り乱れる展開に、頭の中で整理しながら読むのが大変でしたが、5巻までであきらめたくなった方も是非6巻を読んでいただきたい!!

 5巻までの数々の疑問がほどけていく爽快感。
 善悪を超えた人と人との絆・存在意義。
 気の遠くなるような長い歳月をかけた使命感と、兄弟愛・人類愛。
 物語の奥行きの深さに、今までの5冊の隅々まで読み返したくなってしまうと思います。

 そして、最後の一文を読んだ時には、きっと皆さん微笑んでしまうのでは。


6巻までのあらすじ、登場人物それぞれの思惑などの概要は、5巻巻末の「訳者あとがき」をチェックすることをおススメします。とても分かりやすくまとめてくださっています。


 作者マイケル・スコット氏が明かしている6巻までの「Titular Character」(=タイトルが示している人物)は、日本語のタイトルと違うところもあって、
(1)「The Alchemyst」(「錬金術師」= ニコラ・フラメル)
(2)「The Magician」(「魔術師」= ジョン・ディー)
(3)「The Sorceress」(「女魔法使い・呪術師」= ペレネル・フラメル)
(4)「The Necromancer」(「死霊術師」= ジョシュ・ニューマン)
(5)「The Warlock」(「魔導師」= ニコロ・マキャベリ)
(6)「The Enchantress」(「魔女・女魔法使い」= ソフィー・ニューマン)
 なのだそうです。
 6巻の最後まで読むと、この「Titular Character」にも納得。
 4巻「The Necromancer」の表紙イラストの「死」の文字(漢字)も意味があったのだなぁと再認識です。

 出版社のホームページ(英語)によると、eBook=電子書籍限定のサイドストーリーが2つ出ているようです。
「The Death of Joan of Arc」
「Billy the Kid and the Vampyres of Vegas」

 これは、翻訳されないのかなぁ?


<リンク>
The Secrets of the Immortal Nicholas Flamel - Wikipedia(英語)
 「Titular Character」のことも書かれています。
「The Alchemyst: The Secrets of the Immortal Nicholas Flamel」(英語)
 出版社「Random House」による公式ページ。映画化情報などもあります。
「アルケミスト - 株式会社 理論社」
 日本語版の出版社、理論社のページ。

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