『岬のマヨイガ』
柏葉 幸子 著
講談社
柏葉幸子さんのデビュー40周年記念作品。
岩手県出身で盛岡市在住の著者が描く、あの東日本大震災をモチーフにしたファンタジーです。
「マヨイガ」とは、『遠野物語』にも出てくる不思議な家。
「迷い家(マヨヒガ)」とも書いて、山の中にある幻の家で、家自体が人格を持って人に富をもたらしたり、同じところにとどまらず彷徨う家として描かれているようです。
『岬のマヨイガ』は、東日本大震災からお話が始まります。
震災の前から大きな心の傷を抱えていた女性と少女が、大津波に巻き込まれ、震災の混乱の中、不思議なおばあさんと家族として暮らしはじめます。
おばあさんには不思議な仲間たちがいて、被災地を再び襲おうとする恐ろしいもの、そして人々の恐怖や不安に、一緒に立ち向かっていくのです。
恐ろしいことから逃げて、生き延びて、少しずつ癒されて、支えられて、力をもらって、もう一度立ち上がる勇気を得る。
人々は、昔からそうやって、度重なる震災や悲しみの中を乗り越えて生てきたんじゃないでしょうか。
ファンタジーの形を借りて、心の再生を描いている1冊です。
柏葉 幸子 著
講談社
柏葉幸子さんのデビュー40周年記念作品。
岩手県出身で盛岡市在住の著者が描く、あの東日本大震災をモチーフにしたファンタジーです。
「マヨイガ」とは、『遠野物語』にも出てくる不思議な家。
「迷い家(マヨヒガ)」とも書いて、山の中にある幻の家で、家自体が人格を持って人に富をもたらしたり、同じところにとどまらず彷徨う家として描かれているようです。
『岬のマヨイガ』は、東日本大震災からお話が始まります。
震災の前から大きな心の傷を抱えていた女性と少女が、大津波に巻き込まれ、震災の混乱の中、不思議なおばあさんと家族として暮らしはじめます。
おばあさんには不思議な仲間たちがいて、被災地を再び襲おうとする恐ろしいもの、そして人々の恐怖や不安に、一緒に立ち向かっていくのです。
恐ろしいことから逃げて、生き延びて、少しずつ癒されて、支えられて、力をもらって、もう一度立ち上がる勇気を得る。
人々は、昔からそうやって、度重なる震災や悲しみの中を乗り越えて生てきたんじゃないでしょうか。
ファンタジーの形を借りて、心の再生を描いている1冊です。