~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

振り返ってみると…

2010-09-16 19:00:22 | 日記
テレビが壊れ買い替える時、主人が「これ1台で録画も出来るんだよ

ビデオデッキもいらないんだ」と言ったので、私は慌てて「ねえ、昔の

ビデオが観れるようにしておいて」と言いました。

夫に怪訝な顔で、何を見るの?と聞かれ、私は思わず「子供の小さい

時のビデオ」と言ってしまいました。

主人に「君、観れるの?」と言われ言葉を失いました。

息子が亡くなってから、アルバムも一度も開いてないのに

息子のビデオを観る日が来るのだろうか…

私にこんなことを言う主人も、息子が亡くなる前に撮った最後の

野球の試合のビデオを、「野球部の皆で観て下さい。」と言って

顧問の先生に渡したことがありました。

皆はどんな思いで、息子の姿を見たのだろうか…

私は私で、子供の誕生日に6台ものリンゴケーキを焼いて、

息子の誕生日なので、クラスの子みんなで食べて下さい。と先生に

渡しました。

亡くなった友達の誕生ケーキを、どんな思いでクラスメートは食べたの

だろうか…

今思い出すと、相手の気持ちを思いやることも出来ず、自分達の

悲しみで一杯でした。

こうしないでは、あの時を乗り越えられなかったのだと、思います。

思い返すと、顔が赤くなるようです。

でも、同級生達も先生達も、それらすべてを親の愛だと

受けとめてくれていたんですね。

9年たって、やっとそのことに気がつきました。

 夫は黙って、昔のビデオが見られるテレビにしてくれました。

でも何時の日か、ビデオを観られる日が来るのだろうか…
コメント
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