~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

星野 道夫の眼差し

2010-09-13 23:36:50 | 日記
私は、星野さんがまだ殆んど無名の時に、アラスカに住み

写真を撮っている青年がいると、筑紫さんのニュースで紹介

された時から、心惹かれてきました。

今、また星野さんの本を読み返しています。写真も素晴らしいですが

実は、星野さんの文章も写真と同じくらい、心に深く降りて留まって

くれる文章なのです。

星野さんが面白き事を言ってました。

 「僕はいつのころからか、歴史の長さを人の一生で考えるように

  なった。今、自分がここに在るということは、歴史のどの時代にも

  自分の分身がどこかにいたということだ。

  親からスタートして自分の分身が一列にずっと並んだなら、

  例えば二千年前の弥生時代の分身はわずか七、八十人先なの

  だ。

  振り返り、少し目をこらせばその男の顔をかすかに読みとること

  だってできるだろう。僕たち人間の歴史とは、それほどついこの間

  の出来ごとなのだ。」

  アラスカの大地で、自然の営みを直に感じ生活していた

  星野さんの視点に、はっとさせられます。

  弥生時代が、七、八十人ということは、二クラス分、2000年

  という気が遠くなるような、時の流れが、たった二クラス分なの

  です。

  宇宙の時間の感覚とはこんなかもしれません。

  そして、そのどこにも自分と繋がりがある、自分の分身がいるの

です。

  どこも途切れることがなかったから、この「いのち」が今ここに

  あるってことに、感謝しないではいられなくなります

  
コメント (2)
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