~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

心の風景

2010-09-15 22:20:03 | 日記
魂に響く風景というものがあります。

私にとっての、その風景はハワイのボルケーノです。

地球創生の時のような、ボルケーノを見た時、なぜか確信を得た

ように、魂の帰るべきところがあると思えたのです。

多分、星野道夫さんもそれを感じていたのではないかしら…

彼の本の中に「この旅の間中、ふと気がつくと、友人のOのことを

考えています。今ここにいたらいいのになと、新しい風景に出会う

たびに思います。不慮の事故で子供を失い、深い挫折感の中にいる

Oに、深い原生林に囲まれた南東アラスカの内海を見せて

あげたいのです。」と書いていました。

どんなに言葉を尽くしても慰められない心の傷を、自然が包みこんで

くれることを、星野さんはよく知っていたのでしょう。

彼の写真は、本当に深く静かに心に響いてきます。

星野さんは「人間にとって、きっとふたつの大切な自然があるだろう。

ひとつは、日々の暮らしの中で関る身近な自然である。

そしてもうひとつは、日々の暮らしと関らない遙か遠い自然である。

そこに行く必要はない。が、そこに在ると思えるだけで心が豊かに

なる自然である。

それは僕達に想像力という豊かさを与えてくれるからだと思う。」と

記しています。

この遠い自然を、心に持つことによって私達の心はもっと豊かに

自由になるのではないかしら…

日常の生活の中で、この遙かなる遠い風景を心に描ける自分で

在りたいと思うのです。

今、こうしている時、熊は自然の闇と一体になって眠りについて

いるかもしれない…


コメント
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