~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

田島 征三様

2011-01-16 15:35:46 | 日記
まだ、十代の頃だっただろうか父が「すごい絵本作家がでたぞ」と

言って見せてくれたのが、田島征三さんの「しばてん」でした。

あれから30年以上も経ちますが、事あるごとに田島さんの個展に足を

運んでいました。

創(つくる)に初めて本物の絵を見せたのも、田島さんの作品でした。

まだ、あの子が2~3歳だったと思います。

その時買った土鈴が、今も息子の祭壇に飾ってあります。

昨日は、田島さんの作品の展示とシンポジウムがありました。

少し早く行き、作品を観ていたら田島さんも会場にいて、

私の目の前でいきなりしゃがみ込んで、床に落ちている

ゴミらしきものを拾ったのです。

田島さんは、木の実で作品を創っているので、こういうところでも

落ちてる物に目が行くのかなーと、何だか田島さんそのものに

触れたようで嬉しくなりました。

シンポジウムの会場に入って座ると、斜め前に歌手の横井久美子さん

そしてお隣には小室等さんがいました。

前にもこんなことあったよなーと思い出してみたら、田島さんの

日の出のゴミ問題のシンポジウムの時も、横井さんがいて隣が

小室等さんでした。

小室さんの手の美しさにうっとりしたのを覚えています。

あれから、20年ぐらい経つのに小室さんの手はやっぱり美しいかった

です。

田島さんは、生活の全てを日の出のゴミ処分場の運動に捧げる

くらい頑張ってきましたが、癌になってしまい日の出村を離れ

伊豆に暮らしています.昨日演壇の上から「癌になって

よかったー。癌にならなきゃ伊豆に行かなかったし、

伊豆に行かなきゃ木の実に出会えなかった!」と言ってました。

私は「あー田島征三健在!」と嬉しくなりました。

田島さんの木の実の作品を観て、涙する人がいるそうです。

そいう方は、「なぜだかわからないけれど、涙がでる」と

言われるそうです。

亡くなった宮迫千鶴さんは「木の実には命の記憶が残っている

から…」と言われたそうです。

田島さんの作品を観ると、本当にそう思えます。

人のいのちと木の実のいのちが響き合う…

だから感動し涙が出ちゃうんでしょうね。

初女先生の言われる「多様なものが多様なまま共に生きていく

人にも、ものにもいのちがあって、そのいのちが響き合う中で

私たちが生きている」ということを田島さん木の実の作品から

感じました。

そうだ、田島征三は生物多様性をアートにしているのだ!

響き合ういのちが嬉しい!と思いました。
コメント
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