~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

自分なんて

2012-12-11 07:03:14 | 日記
昨日は、勘三郎さんのお通夜だったそうです。

勘三郎さんが亡くなってからのショックが、まだ私の中で続いています。

歌舞伎や芝居の面白さ、奥深さを改めて感じさせてくれたのが

勘三郎さんでした。

サービス精神も旺盛で、赤坂歌舞伎に行った時は、赤坂芸者さんが

ずらっと出迎えてくれ、歌舞伎に本物の芸者さんが見れて私は

「これって、お得よね!」と大喜びしました。

平成中村座では、すぐ傍で役者さんの芝居が観れ、もう贅沢な

芝居見物で、大満足させてまらいました。

勘三郎、仁左衛門の名演技は忘れられません。

再演したら絶対に行くぞ!と決めていた芝居が、野田秀樹と

勘三郎が夫婦役をやる、「表に出ろい」です。

野田さんも勘三郎も、これほど動いた芝居はないから、歳をとって

動けなくなった時に、もう一度この芝居をやってみたいと

話していたそうです。

本当に残念でなりません。

多分、日本中の人達が勘三郎さんの死を、心から悼み

まだまだ勘三郎さんの芝居を観たいと思ったと思います。

勘三郎さんは芝居だけでなく、人間としても素晴らしい方

だったようです。

誰かが、勘三郎さんの前で「自分なんか…」と言ったら、

勘三郎さんは猛然と怒り「自分なんて」という人間はいない!と

言ったそうです。

「自分なんて…」何気なくポロっと出てしまうような言葉です。

でも、勘三郎さんがその言葉に激怒したということは、

本当に一人ひとりが、かけ外のない存在であるということが

勘三郎さんの真ん中を貫いていたのだと思いました。

私は、このことを聞いた時、「もう自分なんて」って言わないぞ

と、心の中の勘三郎さんと約束しました。

勘三郎さん、ありがとう!
コメント
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