~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

再びのフランクル

2012-12-22 22:44:54 | 日記
今日、新聞のテレビ欄を見ると、「100分de名著・フランクル」の

一挙放送とありました。

やっと自分の時間が持てるようになり、フランクルを読み返そうと

思っていたところでした。

日常の忙しさに流されていると、フランクルの人間の原点は

「人生から問われている者」であることを忘れて、「なんで、なぜ」

と、人生を問うてしまう自分がいます。

今回の放送では、「人間は苦悩する存在である」ということが

心に残りました。

苦悩が少ない人生の方が、幸せであると思っていた私にとって

苦悩が人間の一つの能力とは…

フランクルは苦悩は正面から引き受けよと言い、悩むべき時には

徹底的に悩めと言っています。

悩んで悩んで悩みぬき、底の底まで落ち切った時にこそ、

不思議に自然と道が開けることがあると…

初女先生の言われている、「上活」です。

苦しいと思うほど、とことん苦しみ、もう限界というところ

まで落ちると、這い上がらなければ生きられないので

這い上がる努力をする、それが上に活きるという意味の

「上活」とうのだそうです。

フランクルは、「人生からの問い」として与えられた困難を

徹底的に悩みぬき、苦しみ抜いた絶望の果てにこそ、

一条の希望の光が届けられてくるという人生の真実を

多くの人に伝えていったそうです。

この番組の「苦悩の章」では、姜尚中さんがゲストでした。

最初の放送を観た時、私は姜さんの息子さんが自死したことを

知りませんでした。

今日、この方もすごい苦悩を通り、人生からの問いにすべてを

かけて応えようとされているのだと思うと、姜さんの一言

一言が、深く響きました。

「あなたがどれほど人生に絶望しても、人生のほうがあなたに

絶望することはない」というフランクルの言葉が、すごく

力強く感じられました。

覚悟を持って、人生からの問いに応えていかなければと

思いました。

なんとなくでは、生きられない時代が来たのですから…
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