~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

M子さんとの小さな旅

2013-12-24 08:17:01 | 日記
初女先生の講演会で忙しかったので、M子さんとの外出がずーっと

出来ませんでした。

昨日は、富士山を見せてあげる!と、張り切って小田原へ

向かいました。

東海道線の車窓から、きれいに富士山が見えるので…

ところが、昨日は生憎の曇り空。

富士山は全く見れず、私はがっくりしたのですが、M子さんは

富士山とは関係なく、車窓の風景を楽しそうに観ていました。

外出に小田原を選んだのは、富士山とお城の天守閣からの

風景を見せてあげたいというのがあったからです。

M子さんは、城内の展示物など目もくれず、わしわしと

階段をのぼって行き、一気に天守閣についたのです。

私が「見て!あそこが三浦半島、M子さんのお家の方よ!」

と、言っても遠い目をして、私の声など届いてない様子

やっぱりつまらなかったのかなーと、思っていたら、外に

出ると、何度も天守閣を見上げているのです。

M子さんは、自分の思いを言葉にすることは殆んどないけれど

きっと、色々感じているんだろうなーと、思いました。

城内の動物園は、今はもうなくなっていましたが、おさるだけは

いたんです。

今まで、動物に全く興味をもたなかったM子さんが、

おさるさんに手を振ったのです。

(M子さんの手の振り方は、皇后さまのようなので、何だか

高貴な方のようなのです)

駅に戻ると、セラピー犬の募金をやっていて、ワンちゃんが

いました。

M子さんが、じーっと見ていたので、「触っていいよ」と

言われましたが、触るまでは出来なかったので、私が

撫でて「かわいいねー」M子さんの気持ちを言葉にして

ワンちゃんに伝えました。

障害者の方と歩いていると、いつもは何でもないエスカレーター

の昇降が、あー障害のある人やお年寄りに優しくないなーと

気が付きました。

いつの頃からか、エスカレーターは急いでいる人の為にか

ふたり並んで乗らないのが、マナーのようになっています。

でも、M子さん一人で乗せるのは心配なので、並んで乗ると

何とも肩身が狭く、たえず後ろの人に気を遣うのです。

いつから、日本人はこんなに気ぜわしくなったのでしょうか…

 帰りの電車の中では、M子さんは楽しそうに笑っていました。

駅に着くと、有難うというように何度も電車に手を振って

いました。

こうして、久し振りの私たちの小さな旅が終わりました。

コメント
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