ラジオや新聞に人生相談というがありますが、敢えて
聴いたり読んだりしようと思いませんでしたが、
新聞に回答者が高橋源一郎となっていたので、
最近読むようになりました。
今日の相談は81歳の母が、父が施設に入った後に父の
不貞を知り父に暴力を振るったり、母の暴走が止まらず
どのように母親に接すればよいかというものでした。
源一郎氏は、自分もギャンブル依存症で嘘つき父親が
大嫌いで亡くなった時も少しも悲しくなかったが、ある日
鏡に映った自分が父親にそっくりになったと気づいた
その瞬間、父親が自分を大切にしてくれた思い出が
蘇った、自分は不快な記憶だけを覚えていて、
愛に溢れた記憶を封印していたのですと…
源一郎氏は「あなたのお母様は、感情のみで動
子どものような世界に戻ってしまわれたのでしょう。
人は最後にみんなそんな世界に戻ってしまうのかも
しれません。でも、お母様が貴方たち子どもを
何よりも愛おしく思っていたことを忘れては
いけないように思います…
お母様の姿は未来の貴方の姿なのかもしれないの
です。
子どもにとって最後の仕事は、子どもに戻った自分の
親に対して、その親になることのような気がします。
子どもがどんなにバカなことをしても、親は決し
嫌いになったりしないでしょ。
だから、嫌わないであげて下さい。もうあなたにとって
子どもなんですから。」
源一郎氏のこの言葉が心の深みに降りて来て、
幼い子どものような母の顔が浮かんで来ました…