突然、初女さんのお顔が浮かんできました。
そして、「直さんとは深いところで繋がって
いるから」という、初女さんと交わした最後の
言葉が聴こえて来ました。
何だろう…
息子を亡くした後、生きる気力というものが
何もなくなってしまい、自転車に乗っていて
無意識にトラックに突っ込もうとしていた自分が
いました。
家族にこれ以上悲しい思いをさせてはいけない!
その一点が、私を繋ぎとめてくれたのです。
ある朝、新聞にいじめで娘さんを亡くした
お母さんが、いじめを無くす活動を始めたという
記事が出ていて
自分の為に生きるのは、しんどいけれど
人の為なら生きられるかもしれないと思えたのです
その頃とても信頼していた方にそのことを話すと
「世の為人の為っていうのが怖いんだ。
戦争もそうだ!」という思いもよらないこたえが
返って来て、打ちのめされ二度と足を運ばなく
なり、ご縁が途絶えました。
あの時、純粋に”人の為なら生きられるかも”
と思った私の思いは間違っていたのだろうか?
という疑問が残っていましたが、初女さんの
言葉に出会い、あれは魂からの私の思い
だったんだと気がつきました。
初女さんは、息子さんを亡くされた後
今まで以上に、ものすごく働かれるようになったと
イスキアのスタッフが言ってました。
『苦しみから立ち上がるには、
人のために動くことです。
喜びに満たされたときも、
人のために動くことです。
人のために働き、人に喜んでもらえると
なにものにも代えがたい、
深い感動に満たされます。
それは、誰もが持つ天性です。
佐藤 初女 』