小雨降る中、金沢文庫の称名寺に行って
きました。
境内の池には大きな鯉がゆったりと泳ぎ、
止まったような時間の中で、刻々のいのちを
生きているんだと、しみじみ思いました。
コロナに怯えているのは、人間だけなんだ
どんなに暑い夏であっても、秋は巡ってくる…
この自然の誠実さに、感謝しないでは
いられません。
『鳥はどうして飛んでいるのでしょうか。
きれいな花を咲かせるのはどうして
でしょう。
誰も答えることはできませんが、
これが感謝です。
こういうことを深くとらえない人も
いますが、すべてが感謝ですし、
感謝は生活の上で基本的なことです。
感謝も何もなく、ただ目が行くことだけで
暮らしていると、心がうつろになって
きます。
感謝のない人は、すべてが当たり前のように
なっています。
そうではない。
いま私たちが何もなくこうしていられる
ことが感謝なのです。
佐藤 初女』