~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

悲しみも苦しみも捧げて

2016-10-19 22:42:49 | 日記

今日は、読み聞かせのお手伝いで2人の息子が通った

小学校に行って来ました。

小学校の廊下を歩くと、小学生の頃の子供達の姿が

立ちあがって来ます。

来週は命日が巡って来るので、他愛も無いことが

息子の思い出へと繋がって行きます。

今、初女先生のこのお言葉が、心に響いてきます。

『大切な人の死は悲しいことですが

悲しみにおぼれてはいけないと思います。

人の死は姿の別れであって、心の別れではありません

悲しみも苦しみも捧げて

亡くなった人が生前望んだように生きていくことが

いちばんの供養であり、自分の慰めにもなります。

かけがえのないものを亡くされた方には、いつか

大きなものが与えられますよ。』

私は、苦しみと悲しみの中で一人もがいていたと

思っていましたが、初女先生は捧げてと、言われて

います。

深い言葉です…

命日が過ぎると、また新しい一歩が始まります。

また一歩…

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おむすびアクション

2016-10-18 22:06:27 | 日記

新聞に『不思議な力を宿すおにぎりを、途上国の支援に

むすびつける活動が始まった。「日本食で世界を

変えたい」との願いを込めた「おにぎりアクション」である』

という記事が載っていました。

おにぎりの写真をインターネットに投稿すると〈無料です)

協賛企業から1件につき、100円が寄付され、飢える子の

給食5食分になるという、キャンペーンだそうです。

世界の飢えと過食の問題に取り組むNPO

テーブル・フォー・ツー。日本で生まれた国際貢献の

団体のおにぎりアクションです。

お米と塩をで作る、これ以上ないくらいのシンプルな

おむすびが、人と人との心を結び、世界の飢える

子ども達に給食を届けるというのです。

初女さんがいらしたら、どんなに喜ばれることでしょう

やっぱりおむすびは心に届き、人を動かす力を

宿した食べ物なのですね。

おむすびは日本だけでなく、地球の食べ物ですね。

嬉しいな~

おむすびのチカラがどんどん広がっていきますね。

初女さんもパワーを送ってくれていますね!

おむすび バンザイ!

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じーっと見る、じーっと聴く

2016-10-17 22:58:14 | 日記

吉増剛三さんの本に、詩人の伊東静雄さんのことが

書いてありました。

伊東静雄さんは詩人でありましたが、ずっと学校の

先生をしていた方です。

庄野潤三さんが伊東先生に教わった時のことが記されて

ありました。

『新しい漢字を生徒に

覚えさせるのに、「書いて覚えようとするな。

ただいつまででも、じーっとその字を見ておれ」と言われた。

どんな字画の多い、難しい字でもそうであった。

「字というものは、そうして居ればひとりでに覚えてしまう

ものだ」というのが伊東先生の持論であった。

いつまでも一つの字を見続けるということは、

愛するということなのだろう。

機械的に反覆して書き写すより、「愛」によって字を

知ることを先生に教えれたのだと思う…』

私は子供に、兎に角漢字は書いて覚えろと言って

来たので、この文章を読んだ時に、ドキッとしました。

そして、自分でもやってみたのです。

すると、一つの漢字から色々な事が想像され

その漢字が愛おしくなって来るのです。

そして、忘れられない字となるのです。

こんなふうに、じーっと字を見て覚えるなんて、

考えたこともありません。

私たちは、じーっと何かをするということが苦手に

なってきているのかもしれません。

佐藤初女さんは、じーっと話しを聴いてくれました。

何も言わず、唯じーっと…

早く早くと言われて生きて来たけれど、じーっと

何かをすることが、深い意味があったのですね。

じーっと…

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詩の時代

2016-10-16 20:23:24 | 日記

ボブ・ディランのノーベル文学賞には、世界中の人が

驚いたと思います。

詩も文学賞に入るんだと思った時、ボブ」・ディランの

受賞を「ほらね」と言っている人がいるなと、思い出した

ことがあります。

7月に田口ランディさんをお会いした秋山真人さんは、

これからは「詩の時代が来る」と言われていました。

ボブ・ディランのアカデミー賞は、まさに「詩の時代」の

到来を意味しているのかもしれません。

この一ヶ月、私も吉増剛三さんの本を読んでいます。

詩は、心の深みを言葉にするので、時代の古さを

全く感じないのです。

昭和12年の中原中也の詩

『幾時代かがありまして 茶色い戦争ありました

幾時代かがありまして 冬は疾風吹きました

幾時代かがありまして 今夜此処での一さかり

今夜此処での一さかり

サーカス小屋は高い梁 そこに一つのブランコだ

見えるともないブランコだ

頭倒さに手を垂れて 汚れ木綿の屋根のもと

ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

それの近くの白い灯が 安値いリボンと息を吐き

観客様はみな鰯 喉が鳴ります牡蠣殻と

ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

久し振りに読んだ中也の詩

中也の心に吹く風を、私も何か感じてる…

「詩の時代」が来るってことは、人が心を見つめる

そんな時代になって行くのでしょうか…

「人の心は深いから…」初女さんの言葉が

ぽっと浮かんで来た秋の夜です。

 

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思考に頼らない(プラス思考にも)

2016-10-15 19:04:10 | 日記

六本木で、工事現場の落下物が通行人に直撃し

死亡したと、ニュースで知りました。

ご夫婦で歩いていて、ご主人が亡くなったそうです。

人生とは何と過酷なものなのでしょう…

そういう私も、言葉に出来ない人生の過酷さを

体験してきた者です。

でも、人間だけでなく生命体は、この過酷さを超えていく

力を持っているのかもしれません。

よく、何か困難な事があるとプラス思考で行こうと

しますが、誤解を恐れず言うなら、プラス思考で

乗り越えられるのは、その程度の困難さなのだと

思うのです。

本当に困難なことは、思考では乗り越えられない

ということを、嫌と言うほど体験しました。

息子の死を生かす為に、必死でプラス思考で

立ちあがろうとしたのですが、次なる悲しみが来ると

見事に打ち砕かれてしまうのです。

でも、先日も書きましたが、息子が亡くなり2ヶ月後に

障子の張り替えをした時、自分の中にまだこういう力が

あることに驚き、そのことが支えとなったのです。

たとえ小さなことでも、思考ではなく行動が支えと

なることを実感しました。

プラス思考はいいことだと、無理矢理そっちに

持っていこうする自分がいますが、

初女先生は、プラスもマイナスも無く、ありのままを

受け取っていました。

それは、凄いことだったと今頃になって気がつきました。

人生は、楽しく素晴らしくもありますが、反面ものすごく

過酷なこともあります。

でも、日々の小さな行動が過酷さから立ちあがる力と

なって行くのだと思います。

大脳はいざという時、本当に頼りにならないのです。

ありのままを受け取り、行動していく初女さんの

生きる力の強さとしなやかさ

すごいな~

「行動してください」という初女さんの言葉が甦って

来ます。

行動って、すごいことをするっていうことじゃ

ないんですよね。

日々の小さな行動の積み重ね…

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幸せ感じてますか

2016-10-13 22:03:05 | 日記

嬉しいアンケートがありました。

ダウン症の人の90%以上が「毎日幸せだと感じている」

と答えたそうです。

仕事に満足してますかという質問にも、90%以上の人が

「はい」と答えているそうです。

ダウン症の人の笑顔って、こちらまで幸せにしてくれます。

屈託のない笑顔なんです。

もし、健常者がこのアンケートに答えたら、こんな結果は

出ないと思います。

障害がある事は、不自由だけれど不幸ではないと

障害を持った方が言われていたけれど、

本当にそうなんだろうな~と思います。

でも、私たちは障害があると不幸だって思ってしまいます。

出生前検査を受けて、障害がわかると出産を決断しない

方が多いと聞きます。

障害があっても、幸せなんだよ!と、ダウン症の人の

笑顔が語っているようです。

今日は、私のいる障害者の作業所で「書」の

ワークショップをやりました。

大きな和紙に、漢字を一字書くのですが

みんな筆を持つと、書きたい気持ちが筆先まで

伝わって来るのです。

字が分からなくても、「上から下に書くよ

今度は横だよ」と、声を掛けると自分の力で

大きな筆を運んで行くのです。

「山」が書けた時、満足そうな笑顔をこぼれました。

左手しか使えないNさんが、渾身の力で「母」を

書きました。

「すっきりした」と、晴れ晴れした顔をしていました。

幸せって感じるのは、誰だって感じられる

幸せは条件じゃないものね!

毎日、幸せだって感じられるのって、素晴らしいことだね

あなたは、幸せ感じてますか~

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動いてください

2016-10-12 18:06:34 | 日記

弘前での初女さんの写真展に、私の知り合いも何人もの

人が訪れて下さいました。

初女さんの御存命中にはご縁がなかった方も

写真展に足を運び、イスキアを訪ね初女さんを

感じて下さったようです。

初女さんがいなくても初女さんの祈りを感じるのは

なぜでしょう…

初女さんの行動には、いつも祈りがあったからかな~

今日は障子を張り替えました。

年末にはまだ早いけれど、今月は息子の命日が

巡って来るので、祭壇のある茶の間を少しでも

明るくしようと思って…

息子が亡くなった後、来る日も来る日も泣いていて

もうすぐお正月という時に、やっぱり祭壇のある部屋を

きれいにしなくちゃって、障子を張り替えたのです。

その時、障子を張り替える力が自分の中に

まだ残っていたことに、本当に驚きました。

それから、少しづつ動けるようになったんだ…

初女さんは、動きなさいってよく言われてました。

私の友人の知り合いが、鬱で長いこと入院していて

退院してから初女さんに会いたいと言われ

東京に来ていた初女さんに連絡をとったら、羽田に

向かう時で、遅かったか~と思ったら雪で飛行機が

飛ばず、初女さんはその方に会う為にこうなったのね

と、言われ会って下さいました。

初女さんは「鬱はお薬じゃ治らないの、ご飯を食べて」

と言われたそうです。

一人暮らしなので、ご飯を作る気がしないと言うと

初女さんは「自分の為に作ってね」と…

その方は、家に帰って大根を煮たそうです。

そうしたら、部屋がものすごく散らかってることに

気が付いて、掃除をしたそうです。

動いて見ると、自分では気がつかない力が

体の底にあるのに気づくのですね

初女さんの「動いて下さい」には、その力を信頼している

初女さんの思いが、祈りがあるように思えます。

久し振りの障子の張り替えで、上手く出来なかった

けれど、お部屋が少し明るくなりました。

息子のユニフォームも洗わなくては…

ちょっと早く、大掃除ではない、小掃除をしてます。

 初女さんのお墓の隣に、息子さんの芳信さんの

お墓がありました。

親子並んで、真正面の岩木山を観ているみたいです。

初女さん、これからは私たちが動きますから

見守っていて下さいね。

 

 

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初女さんの言葉

2016-10-11 23:07:29 | 日記

初女さんの写真展が終わり、森のイスキアの扉も

閉じられたんだな~

やっぱり初女さんが、あれだけの思いをかけられていた

森のイスキアは、初女さんがいなくても、ちゃんと

お役目を果たしている様な気がしました。

初女さんが

『揺れてもいい、芯が通っていれば。

揺れながら成長し、大きくなっていく。

それは、人も白樺も同じ。』と言われた

白樺の木は、みんなが見てすごいね~と褒めて

くれるので、他の木よりも立派に成長していました。

人も木も同じなんですね。

思いを寄せてくれると、やっぱりその思いに応えようと

するんですね。

最近思い出すのは「奉仕とは、道ばたに置いて

通り過ぎるようなもの」という言葉です。

人は、やったことに囚われる傾向があるのかな

講演会とかやると、やったことに囚われて

なかなか道ばたに置いて通り過ぎることができません

時間が経つと、その囚われも消えていきますが、

初女さんは、見事なくらいやったことを置いて

行ける方でした。

『「与える」ということは、リンゴの木のように

ただ喜びだけがそこに見出されるものであって、

何の見返りも結果も、感謝さえも必要としないもの。

                佐藤 初女     』

本当に、このお言葉のように生きた方でした。

本当にすごい方でした…

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初女さんからの宿題~田口ランディさん

2016-10-10 11:56:20 | 日記

昨日で、初女さんの写真展が終わりました。

沢山の方が足を運んで下さいました。本当に感謝です。

昨日、ランディさんが日本農業新聞に初女さんのことを書いた

文章がなぜか出て来たのです。

ランディさんは、初女さんから次なる宿題を頂いていました。

少し長くなりますが、その文章を載せさせて頂きたいと思います。

『       ありがとう初女さん

2月1日、弘前に住む「森のイスキア」の佐藤初女さんが

亡くなられました。佐藤さんとの交流を描いた『いのちのエール

初女おかあさんから娘たちへ』を出版したのが、昨年の10月3日

私と初女さんのお誕生日だった。

 初女さんとの交流は私が作家としてデビューした頃から始まる。

ずっと母のように慕ってきた方。昨年、1月に弘前でお会いした時

初女さんは私を台所に連れて行き、糠床を出してぬか漬けの

漬け方を教えてくれた。きゅうりを丁寧に切り、ぬか床の糠を

食べさせてくれて、良いぬか床の味を舌で覚えた。

「ぬか床は生物多様性ということだと思うんです」

90歳を過ぎた初女さんから「生物多様性」という難しい言葉が

出た時、これは初女さんの遺言かもしれないと思った。

私はただ、じっと初女さんがきゅうりをぬか床に漬けるのを

見ていた。もう包丁を持つ手先が震えていた。

ぬか床の説明を終えると、初女さんは「以上、終わりです」と

言って頭を下げた。私の父も、私に遺言を伝えたとき、

同じことを言った。それで私は大急ぎで本の執筆に取り掛かった

他の仕事はそっちのけで、初女さんから教えられたことを

綴った。

初女さんが生きているうちに、読んで頂けてよかった。

でも、生物多様性については、十分に答えを見つけていない。

ぬか漬けは、白米ばかり食べて脚気になった江戸庶民を救った

発酵食品。この世に無駄なものは何一つない不思議を感じる。

食のことを考え続けてきた初女さん。

命のつながりをぬか床に見ていたのだろう。

また一つ、初女さんから宿題をもらった。

「生物多様性とぬか床」。この遺言を理解し

誰にでもわかるように伝えていく、それが私の仕事だ

       田口 ランディ 「生きてるって幸せ」より   』

あの日の初女さんの台所が、目に浮かんできます。

ぬか漬けを教わるというより、何か神事に立ち合っているような

そんな感じでした。

初女さんの手の震えに、消えゆくいのちの炎を感じ

怖かったことが、今でも心に残っています。

前日、初女さんは「ランディさんに生物多様性のその先を

書いてほしいの」と言われ、ご著書を2冊託されました。

初女さんの言葉は、体験から生まれているので

やさしい言い方なので、すぐにわかった気になりますが

私たちが体験を重ねないと、本当にはわからないことが

多いのです。

ランディさんの宿題も簡単には答が出ない宿題です。

初女さんは、こうやって宿題をみんなに出されていったの

ですね。

すぐには答えの出ない宿題ばかり…

初女さんからの宿題、どんなに難しくても諦めないぞ!

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初女さんからの宿題?

2016-10-08 17:18:46 | 日記

初女先生の写真展から戻り、ずっと私の心から離れない

写真があります。

会場に入ってすぐ左手にある、大きな写真

吉田 俊雄さんの写真

「どの位置に立っても、初女さんと目線が合うのよ」と

集英社のTさんが教えてくれました。

この写真を観た瞬間に涙が止まらなくなりました。

何度観ても、この写真の前に来ると涙がこぼれるのです。

帰って来ても、この写真の先生がいつも心にあるのです。

なぜだろう…と思っていると、ふと初女先生からの

宿題が心に降りて来たのです。

会場で買った雑誌「kotoba25号」に若松英輔さんが

書かれた「いのちの火を灯すもの 佐藤初女」を

何度も読み返しました。

やっぱり、そこか~

先生の最後の本である「いのちをむすぶ」は

どれくらい読み返したかわかりません。

その中で、わたしの中でいつも課題のように残る

言葉がありました。

それが、若松さんの本の中でも書いたあるのです。

 『ことばだけで考えているうちは本物ではないんですね

 とかくことばを主にすると

 行いはあとまわしになってしまいがちです。

 気づきがあったら動きます。

 あなたのそばの大事な人に伝えてください。

 心の奥にはことばを超えたいのちの筋があります。

 ことばを、超えなければね。 』

この中の「いのちの筋」が心から離れません。

命ではない「いのち」があるように、私には

思えるのです。

20年近く前から、そのことは心にあるのですが

あまりに難しくて…本当はとてもシンプルなことかも

しれないのですが、それを分かるには無理かもと

諦めていたのですが、心から離れない先生の写真が

「直さん、大切な事から目を背けてはいけません」と

言っている気がしたのです。

若松さんの文章を読み、これは初女先生からの

宿題かもしれないと思えたのです。

田口ランディさんが、初女さんから「ことばを超えてね」

という宿題を頂き、何年も向き合ってこられたように…

「いのちの筋」

初女先生の言われる「いのちとは何か」

これは天国の先生からの一生ものの宿題かも…

先生は、「原点に返ったつもりで、弘前の自宅で

訪ねてみえる方々をお迎えして、いのちを伝える

活動を続けています。」と『いのちをむすぶ』の

あとがきに書いています。

「いのち」 …

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