クランペルパピータは、昔、同人誌に発表した「星屑ポケット」という幻想小品集に出てきた、娼婦の名前です。もうどんなお話だったかも忘れたし、同人誌も箱に密封して片づけたまま眠っているけれど、このながったらしいけどかわいい名前だけは覚えていて、この名前を使って、美しいお話を書いてみたいと思い、書いてみました。
あくまでも、お話はファンタジー。いえメルヘンかもしれない。テーマはとてもつらいけど。きっとこの世界には、すみれ屋という娼館も、マダム・ヴィオラも存在しない。わたしの知っている限りの少ない知識と、想像だけで描いた、小さなお話です。すみれ屋がある国も町も、架空の国、架空の町。
鉛筆で描いたこのパピ、いえミモザですが、ちょっと怖い感じになってしまいました。
何かを言いたげな瞳で、じっとこっちを見ている。
ミモザは、みなみじゅうじ座のβ星、別名をベクルックスと言います。なぜ、一つの星に二つの名前があるのか、調べようとしたのですが、わかりませんでした。なお、みなみじゅうじ座のすぐそばには、カムパネルラがいってしまった石炭袋(コールサック)という暗黒星雲があります。