アントワーヌ・フランソワ・カレ、18世紀フランス、ロココ。
ご承知の通りフランス王妃マリー・アントワネットの夫である。妻の悲劇の影にかすんでよく見えないが、これも偽物だ。馬鹿みたいな顔をしているやつが豪華すぎる服をまとっている。画家によく描いてもらっているが、実物はもっと小さい。これは外国の田舎の道端で暮らしていくような魂なのだ。それがあらゆる霊的操作をして王になったのである。厚顔無恥のはなはだしい例だが、最後はフランス革命によって王権を停止され、ギロチン台に消えた。こういう霊魂が王になれば、普通大変なことになるのだ。何もできないのに王になどなるからだ。徹底的にそいつを倒してやろうというものが、底辺から動き出し、国をひっくり返してしまう例も少なくはない。これはその典型なのである。