チャールズ・ハリー・イートン、19世紀アメリカ、トーナリズム。
もうそろそろ秋が深まってくる。月がきれいだ。心が静かになってくるね。
白い月にはあの人の面影がこめられている。あの人はあのように、静かに笑う人だった。伝わらない心に苦しんでいると、ふと何かが変わって、すべてがなくなってしまう。愛に変わってゆく。つらいことはあった。だけどもう何もいらない。
女とは、そういうものなのだ。
男のように、計算ずくの世界では生きられない。どんなことがあっても、自分の中から消えない愛に、女はいつも負けてしまうのだ。
恨んでなどいないと言って、笑って消えていく。愛しても、決して愛してはくれない男を許すために、彼女らは新しい明日に向かっていくのだ。すると男には、彼女らの心が見えなくなる。それなのにあまりにも美しい。なぜそんなに美しいのかと、男は女を追いかけたくなるのだ。
もう行こう。君たちももう十分に苦しんだ。
いなくなった愛は戻ってはこない。だが、君たちのもとに残ってくれる愛はある。それを大切にしていきなさい。
未来の使命を果たすために、今の自分をゆっくりと生きていこう。愛している。
心より愛している。
もう霧は晴れた。新しい風景が見える。いきなさい。
真実を見る目には、必ず行くところが見える。
そこを目指していきなさい。