このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
1970年代半ば、アメリカの黒人ブルース好きが高じた大学生を中心に、日本の各地でブルースのコピーバンドが生まれた。京都のウエストロード・ブルース・バンド、金沢のめんたんぴん、そして博多のサンハウス。
彼らは進化を続け、初めは好きな曲に日本語の歌詞を載せたり、リフやメロディを自作に借用したりして敬愛の念を表現していたのが、やがてオリジナル曲の作成までたどり着いた。
この「あとの祭り」は、ハウリン・ウルフの「ゴーイング・バック・ホーム」(1957年)~フリートウッド・マックの「アイ・ラヴド・アナザー・ウーマン」(1968年)にレコードデビユー前のサンハウスが日本語詞をつけた、いわば“孫引き”の曲だ。
ブルースの歌詞の内容は、大まかに分けると二系統しかない。
一つは日々の貧しい生活や辛い労働、苦しい失恋を嘆くもの。
もう一つは、人種や貧困などのコンプレックスの裏返しの強がり、いきがりや欲望をユーモラスなダブルミーニングを使って表現した猥雑でエネルギッシュなもの。
「あとの祭り」は前者である。
あとの祭り
(鮎川誠)
おれのあのこは いっちゃった
おれのあのこは いっちゃった
おれはひとりぼっちに
ぎゃくもどり
ほんの少しの荷物を持って
ほんの少しの荷物を持って
有り金はたいて
汽車にのって
いまさら分かっても あとのまつり
いまさら分かっても あとのまつり
一番大切なもの
なくしちまった
だれかがおれの うわさしてる
だれかがおれの うわさしてる
おれの心 だれにも
わかるもんか
4曲目、11分48秒から。