リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

貝藤さんのアサリ

2014年03月06日 01時57分42秒 | ローカルネタ
桑名といえば蛤です。このブログのタイトルにも一部拝借させて頂いていますが、昔から「その手はくわなの焼き蛤」なんて言われて来ました。でも今は桑名産の天然蛤を使った焼き蛤なんて超高級料理でおいそれとは口にはいりません。

桑名では蛤だけではなく、あさりやしじみなど貝が沢山取れます。そのため桑名には貝なんとかという屋号の貝の佃煮屋さんが沢山あります。全国的に有名な所では貝新ですね。でも実は貝新という屋号のお店は4つ(4種類です)あります。有名なのは新之助貝新です。あと3つは、新九郎、新七、新左衛門の貝新です。さらに貝新フーズという店もありますので、それを加えると5つです。さらに貝藤、貝増、貝繁があり、貝がつかない店としては伊勢時雨という屋号の店もあります。まだあるかもしれません。(笑)

最近つとに有名になった柿安においしい低温殺菌牛乳を買いにいった帰り、そういやシジミ(の佃煮)が切れていたことを思い出し、通り道の貝藤によってみました。実は柿安で買い物をしたので、所持金が500円くらいしかありませんでしたが、そのお金でシジミを少し買って行こうと思い店に入りました。



貝藤にはときどき行くことがありましたが、最近はあまり行っていません。お店にはおばあさん(女将でしょう)がいましたが、私はなじみ客というほどではありませんので、顔は覚えていらっしゃらないようでした。もう相当高齢なはずですが、とてもお元気な方です。

シジミを買いたいと伝えると、桑名産のものが手に入らないので最近は作ってないとのこと。他のものを買おうかとプライスを見ると、ほとんど100g1000円を超えています。おばあさんと少し世間話をしたあと、今日は所持金がないので帰る旨を伝えると、なんとアサリを持っていけとおっしゃる。そしてグイっとひとつかみをビニール袋に入れてくれました。なんという太っ腹!このお店は少量生産で(多分スーパーなどには出してないと思います)貝も手むきで、貝自体もいいものを使っていますので、品は高級品です。スーパーで売っているものは保存料が使われていますが、もちろん貝藤の製品にはそういったものは使用されていません。

家に帰ってさっそくいただきましたが、さすがにおいしいです。今度はちゃんとお金を持って貝にじゃなかった買いに行きます。商売というのはこうやってするんですね。(笑)