(丸屋履物店のHPより引用。)
私は幼いころ下駄を履いていた。中学生になっても学校のプールにはホウバ下駄で通った。夏でも蒸れないので心地よかった。
私が大学生になったころ(昭和44年)、下駄の時代は終わった。
幼いころ近所に下駄屋があった。そこの老親父が上半身裸で夕涼みをしていた。(当時は東京のど真ん中でも夕涼みがあったのだ。)
下駄屋の老親父を見て父親は言った。「あれが下駄屋の末路だよ!」。口の悪い父親であった。以来その下駄屋の復活はなく、老親父が死んで下駄屋一家はどこかへ離散してしまった。
私の口が悪いのは遺伝である。
※今日、気にとまった短歌
問題を提議し経過と結論を自分で言ひて妻は席立つ (松阪市) 山本公策